インテリアデザイナーという視点から生み出された内田氏のプロダクトデザインは、折々の時代性を見据えつつも、常に日本の伝統美を根底に置き、その本質を追求したものでした。
ときには、ヨーロッパの美術館でも巡回展を行い、世界に日本の伝統美を伝え、特に90年代発表した折り畳み式の茶室「受庵・想庵・行庵」は高い評価と影響を世界に与えました。

この和紙照明、ペーパームーンシリーズも日本の伝統である、江戸時代から続く岐阜の特産品であり、平成7年に国の指定する「伝統的工芸品」にも選ばれた「岐阜提灯」の技術を生かした照明シリーズです。
岐阜県美濃地方の薄く高品質な美濃和紙と岐阜の豊かな自然が育んだ竹を材料に、熟練の職人による手仕事で製作される岐阜提灯。
その技術を生かして作られたPaper Moonは愛らしい柔らかなフォルムが魅力的なテーブルランプ/床置き照明です。無理のない素朴で自然なフォルムや、和紙ごしの和やかな灯りには、どなたも親しみを感じるのではないでしょうか。

「おもち」や「たけのこ」「ひょうたん」を思わせるユーモラスなフォルムや和紙の質感が極めて「日本的」であるのと同時に、和洋を問わずどんな空間にもしっくりと馴染みます。

大きめなサイズの「PM15」はフロアを灯す、間接照明にぴったりです。幅が約48cmの大きな球体からなる「PM15」は何ともモダニズムな佇まい。
存在感があり、床に置くだけで雰囲気をぐっと良くしてくれます。

和紙を通した光は柔らかく温かみを感じる、心地よい明るさです。