ものづくりの裏側を見る機会のある仕事をしていて思うのは、「ハンドメイド」と謳われている商品で、実際にどの程度「手」がかけられているか、は、すごく差があるなぁ、ということです。
逆に、特にハンドメイドと言ってはいないけれど、ほぼ人の手でつくられているじゃないか!と現場を見て驚くこともありますね。
こちらのバッグ「Papagena」は、デザイナーであり作家でもある河本さんご自身のオールハンドメイド。
しかもメッシュを機械的に編むのではなく、バッグのフォルムに合わせて、革の幅を変え、ふっくらとしたラインが出るように制作されています。
いわゆるバッグメーカーから発売される鞄ではとてもお目にかかれない、大変贅沢なつくりのバッグ。
河本さんは、もともとバッグ業界の出身ではなく、制作方法も独学で(←しかしその勉強ぶりがマニアックで凄い!)、デザイン画を描かずに、ご自身で作りながら調整し、実際に使ってみて、また微調整を繰り返す、というスタイルでデザイン、製法を編み出されています。
Papagenaの場合、立体的に編まれていることで、小振りなサイズに見えますが、長財布はもちろん、化粧道具や文庫本、名刺入れに携帯電話など、入れてみて驚くほどの収納力があります。
「アイボリー」は、ロングセラーのブラックと並んで、どんなお洋服にも合わせやすく、定番として使いやすい色、ということで、特注で染めてもらったものだそうです。
純白ではなく、ほんのり灰味がかった白は、和名でいうと「練色(ねりいろ)」。Papagenaは、着物にも合わせやすいバッグとしても定評がありますが、新色も和装、洋装問わずしっくりと馴染む色合いです。
全体的に革のマットな質感が上品な雰囲気を醸す中、ピリッとアクセントになっているのが、この大粒クリスタルボタン。
透明感のある美しさが、軽やかなゴージャスさを添えていますね。
最後に一つ、皆さんにぜひお知らせしたいことがあります。それはPapagenaに用いられている「メッシュ」という技法について。
河本さんにメッシュの魅力を尋ねたときに、「貴重な革を無駄なく使うことができるから」とおっしゃっていたのが、私はとても心に残りました。
動物から頂く「革」は、天然のものなのでカタチも様々で、キズや色むらなど一枚一枚に表情があります。
細く裁断して編みこんでいくメッシュは端切れ革がほとんど出ず、天然皮革を余すところなく使える技法でもあるんですね。
革とバッグと、上質な仕立てを愛でながら、長く大切に使いたいとっておきのバッグ。
こういう商品をお客さまにご紹介できることは、店として本当に幸せなことだなと思います。
2022年8月20日以降生産分より、持ち手の仕様が旧来の真鍮のねじりリングから、本金鍍金のリング(ねじり加工なし)に変更となります。(現在ブルー以外が変更となっています)
■商品についての注意事項
・ご使用のパソコンのモニターによって、実際の商品と色柄が異なって見える場合があります。予めご了承下さい。
・実際の色、質感、サイズ、重量には多少の差があります。予めご了承下さい。
- カテゴリ
- ファッション > 鞄・バッグ > かごバッグ
- ブランド
- sunao
- スペック詳細
- ■素材/原料 :牛革
裏布/リバティプリント
持ち手リング/金古美ねじり加工
留め具/欧州製クリスタルボタン
■サイズ :本体/W350×D70×H300mm
本体から持ち手の高さ/120mm
持ち手リング/Φ125mm
■重量 :490g
■原産国 :日本
■内ポケット×2
※ラッピング対応ができない商品です。
長財布もすっぽり、内生地はウィリアムモリスがデザインしたリバティ「Strawberry Thief」です。