南部鉄器の老舗・鈴木盛久工房のりすの置物です。
素朴で温かみある佇まいはそっと置いておくだけでも微笑ましく、なごやかな気持ちにさせてくれます。
高さ3cmほどのちょこんと小さなサイズ感がかわいらしい。
南部鉄器といえば漆黒、というイメージがありますが、鈴木盛久工房の鉄器は表面をお歯黒で着色することで味わい深い錆色が生まれます。
お手紙の封を閉じる封緘紙など、ちょっとした紙ものを押さえるペーパーウエイトとしても。
アイディア次第でいろいろと楽しめそうなアイテムです。
同じ商品でも、一つごとに色味や質感の表情、雰囲気が微妙に異なりますが、これは、鈴木盛久工房特有の魅力ですので、風合いとしてお楽しみください。
・鉄器は、水分や塩分、油分を嫌いますので、それらは避けてお使いください。
・汚れなどは、乾いた布で乾拭きしてください。
・または、熱湯で洗ってしっかり水分を拭き取ってください。
・タワシやスポンジなどでこすると傷がつき、錆の原因になりますので、ご注意ください。
鈴木盛久工房 (すずきもりひさこうぼう) について
江戸時代に南部藩が城を構えた城下町・盛岡の地で、代々続く南部鉄器の老舗。鈴木家は、寛永2年 (1625) に、南部家の本国・甲州より御用鋳物師として召し抱えられて以来、藩の御用を勤めてきました。
現代においても、受け継がれてきた昔ながらの伝統技法により、鉄瓶から鉄小物まで、様々な南部鉄器を作り続けています。
「鈴木盛久」の名は代々継承され、第13代鈴木盛久は、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」。現在は、鈴木成朗氏(16代目)により、継承されています。グラフィックデザイナーなどの経歴をもつ16代目は、グラフィックや建築などに着想を得た造形や紋様を取り入れた個性的なデザインから、伝統的なクラシカルなデザインまで、多彩な作風が魅力。なお同工房は、来年 (2025年) には、創業からちょうど “400年目” を迎えます。
南部鉄器といえば、岩手県の代表的な工芸品です。
その歴史は古く、平泉藤原氏三代の頃より、刀剣、鉄香炉、釜などの鋳造が行われていましたが、17世紀中頃、茶道に造詣の深かった28代南部藩主が、京都から盛岡に釜師を招き、茶の湯釜を作らせたのが始まりといわれます。
盛岡の地は古くから砂鉄・岩鉄などの良質な鉄資源に恵まれ、川砂・粘土、漆、木炭など鋳物に必要な原料が豊富に産出されたことも、この地で南部鉄器が栄えた大きな一因とされています。
「わび・さび」を重んじる心が生みだす独特の品格を持つ南部鉄器は、藩主の献上品として栄えた性格上、
美術工芸品的要素が強いという特質があります。
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