整体の祖といわれる野口整体。その指導者である川智子さんと鶴崎いづみさんのからだに関する対話を記録した「整体対話読本 ある」に続く、シリーズ第2弾が刊行されました。今回のテーマは、「お金」です。
気がつけばなんとなく、「お金を介してモノやコトをやりとりする」という社会のルールの上で、それなりに振る舞っている私たち。そもそもお金ってどういうものなのか、どう付き合っていけばいいのか。深く考えたり、まわりの人と共有する場が少ないこの話題。
川﨑さん、鶴崎さん、「てしまのまど」喫茶部員の江頭尚子さん、そしてそのときどきでメンバーを迎えて対話を重ね、その中で川﨑さんがからだの視点からのコメントを挟みながら、お金のイメージを編み直していくようなテキストが収録されています。
この本に収録されている最初の記録が、2014年の5月。そこから2020年、2021年と7年に渡って記録された対話の中で、コロナ禍に突入したり、話し手が身をおく環境や心境にも変化があったりと、ドキュメンタリーのようにも読める1冊。
「お金って、こうありたいなっていう想像力がすごく大事」なんだそうです。欲求や夢、こうしたい、こうありたい、という自分の気持ちがわかってくれば、お金をもらう/遣うという運動も、気持ちよくできるようになるはずです。
お金に対して苦手意識や、お金を遣うことに罪悪感があったり、お金について考えを整理したい方にはヒントになるワードがいくつも見つけられると思います。
1970年宮崎県生まれ。不調をきっかけに出会った野口整体により体の全感覚が一致した自覚が生まれ、自由になる。気を独学。2005年より整体活動開始。整体指導者として「と整体」を主宰。
1982年福岡県生まれ。ものごとをとらえなおす試みをおこなっている。2013年よりオルタナティブスペース「路地と人」の運営に加わる。14年より観察と編集を基礎として主に出版をおこなう試み「観察と編集」を始める。
1987年11月15日東京都生まれ。くいしんぼう。食文化や人の暮らしと造形活動について関心を持つ。教育、保育、福祉の仕事を経て、現在は瀬戸内海・豊島「てしまのまど」喫茶部員。
・最初の話
・食べるために働いたら食べるために使う
・お金は、まずは困ること
・お金はつくられたもの
・二百万円あったら何に使いますか?
・なんにもないということに希望がある
・自分と生き方がしっくりきてるかどうか
・まず自分が動くと、環境が変わる
・自分がやれば、やっただけのことがちゃんとある
・夢は寝てる時に見るものじゃなくて現実でみるもの
・どうやったら大人になれるんだろう
・使う楽しみを味わう
・今日、何が欲しい?
・誰に、何を、どういう所で、プレゼントしたいか
・本気になるようなことが起きてるかどうか
・困ってるっていうエネルギーを使う
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