40代になったら、これまでの服がなんだか似合わなくなってきたかも・・・
これからどんなお洋服を着て、どんな風に歳を重ねていこうかしら。
体型もライフスタイルも変化し、これまでの自分のイメージに迷いを感じはじめた40代スタッフが選び、くらすことでお取り扱いがはじまったウェアブランド「HAND ROOM WOMENS」。
ベーシックでありながら、大人の女性の体型を考慮したうつくしいラインや素材にこだわり、オーバー40のエレガントさやかっこよさを引き出してくれるウェアです。
そんなHAND ROOM WOMENSを企画デザインするのは、島根県松江市にある人気セレクトショップ“Daja”を営む板倉直子さん。
せっかくなら産みの親である板倉さんにお洋服の魅力や着こなし方をたっぷりレクチャーしていただこう!と松江市までおうかがいしました。
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vol.1では、シルエットや色使いなどコーディネート全体で見たときのおしゃれのバランスの取り方を教えていただきました。後編では、袖や襟などお洋服のパーツに寄った、おしゃれに見せるセオリーをお届けします。板倉さんのプライベートなことをお話しいただいたコラムもあわせてお楽しみください。
Contents
Lecture 4 袖のロールアップは、おしゃれの基本の“き”
Column 〜わたしの仕事のインスピレーション〜
Lecture 5 襟を立たせてスタイリッシュな着崩しを
Column 〜大切な人へ、定番の贈りもの〜
Lecture 6 ベーシックウェアは小物使いがスタイリングの鍵
Column 〜忙しい毎日の体調とこころの整え方〜
Photo:Haruki Anami
Styling/Model:Naoko Itakura
アウターの袖のロールアップは 下のシャツやニットも一緒に折り返す
アウターの袖ロールアップはもう取り入れている!という人でも、下に着ているシャツやニットを一緒に折り返すという上級テクニックはどうでしょうか?中に着たお洋服とアウターの色がグラデーションになっていたり、絶妙な色合わせだったりするとポイントカラーになりそれだけでおしゃれな印象に。コートやオーバーサイズのシャツは、ボディも袖の長さも大きめなことが多いので細い手首を出して女性らしさを強調しましょう。華奢なブレスレットや時計で腕まわりを飾ってコーディネートの主役に!
ラフなロールアップでこなれ感を出す
カジュアルアイテムの袖ロールアップはラフさが鉄則。きれいにロールアップするとかっちりとした印象に、ラフに折り返すとこなれ感が出ておしゃれな印象に。もう一段階おしゃれをレベルアップさせるなら、2,3回ロールアップした後に7分袖をググッと肘下まで押しあげること!袖によりボリュームをもたせて、デザインされたようなインパクトのある袖の完成です。
使用したアイテム
パンツをロールアップするときは、 袖はノーロールで
袖のロールアップはおしゃれの基本の“き”ですが、ロールアップしない方が正解のときもあります。パンツの裾をロールアップしたスタイリングでは、袖はノーロールで。両方折り返してしまうと、ブラウスの袖口にもパンツの裾にもポイントができてしまい、一気にやぼったい印象に。ここではおしゃれの引き算で計算を。
※「HAND ROOM WOMENS ショートクルタ 白×紺ギンガム」は近日入荷予定
※他板倉さん私物
Column 〜わたしの仕事のインスピレーション〜
洋服のデザインはある程度、ここ100年ほどで完成されていると思うのでそれをどう編集して現代的にアレンジするのかがHAND ROOM WOMENSにおいての私の仕事だと思っています。
昔の洋服を見るための資料は映画と本。
映画は同じものを何回も繰り返し観ることで、ストーリーに沿った洋服、そして置かれているもののディテールがより鮮明に見えてきます。出演者が着る服は映画の中で違和感なく自然に感じられますが、全て緻密に計算されており、見れば見るほどその精巧さに驚きます。
特に気に入っている映画は、100~80年くらい前のヨーロッパが舞台の物が中心。
その時代は女性の服は勿論素敵ですが、男性の服が現代に生きる女性に似合うような気がしてよく参考にしています。
本は、画集だったり写真集だったり、イラスト集だったり様々。
こちらも100年くらい前の物から50年くらい前の洋服が掲載されていて、少しずつ集めた私の宝物です。
トラディショナル(伝統的な)という服のルーツは様々な土地や歴史の中で進化していったもの。
服の歴史を調べるのが好きなので、休日にはお茶を飲みながら映画を見たり、本をめくって空想にふけりながらデザインのことを考えています。
HAND ROOM WOMENSの企画を始めた時に、キャサリン・ヘップバーンとオードリー・ヘップバーンが頭に浮かびました。
年齢を重ねたキャサリンのメンズライクでさりげないシャツの着こなしと、オードリーの60年代的なミニマルな格好良さ。
対極にあるどちらの要素も昔から憧れていて、Wヘップバーンをブランドのテーマにしようと思いました。
襟のアレンジだけでオーバー40の悩みも解決
襟まわりのアレンジは簡単に取り入れられるスタイリングテクニックの一つ。襟を立ててスタンドカラーにすれば、スタイリッシュに見せるだけでなく、気になる首のシワやぼやけた輪郭もカバーしてくれるオーバー40にはうれしい技です。
使用したアイテム
第一ボタンまでとめてスタンドカラーに。 アジアンシックで個性的な印象に
第一ボタンまできっちり留めて、襟を立ててマオカラーのように着るのもおすすめ。個性的でアジアンシックな雰囲気に。ボタンを開けて着るよりもきちんとした印象になるので、フォーマルを意識した場所にも◎ 首まで覆う着こなしなので、袖はロールアップでぬけ感を作るのがお約束。
Column 〜大切な人へ、定番の贈りもの〜
遠方の方に贈りものをするときには私の住んでいる松江市を知っていただきたく、日持ちのする和菓子を送ることが多いです。
松江市は京都、金沢に次ぐ三大和菓子処としても有名で、街には老舗の和菓子屋さんが沢山あります。
よく贈らせてもらうのは、桂月堂の「薄小倉」。
透明感のある錦玉(寒天と砂糖を煮詰め、固めたもの)の中には、三日間蜜漬けされた大納言小豆が詰まっています。
シャリシャリっとした歯ごたえで食感がよく、中の小豆も上品な甘さ。
日本茶だけでなく、紅茶やコーヒーにもよく合います。
大人になってからあっさりとした和菓子を好むようになり、チョコレート代わりに食べていただきたくて、この「薄小倉」をよく選んでいます。
近くに住む友人には、季節の花を添えて。
気を使わせすぎないように、ブーケではなく簡単に束ねたものを贈ります。
自分がもらったら嬉しいと思う季節の花と、お茶時間が楽しめるお菓子のセットは定番の贈り物です。
スカーフをリボン結びでかわいらしく or ネクタイ結びでクールに
スカーフは、ベーシックウェアの首元に遊びをあたえてくれます。その結び方ひとつで全体の印象も簡単に変化させられるファッション小物。HAND ROOM WOMENSのアスコットスカーフは、細長いファブリックに小さなループを付けた、誰が巻いてもきれいに形が整う優れた一枚。リボン風にしてかわいらしい印象に、ネクタイ風にしてクールな印象に。その日の気分で結び方を変化させて。
使用したアイテム
コートのベルトでシンメトリー or アシンメトリー or ポケットイン
左右対称のシンメトリー位置でキュッと片結びや、ゆるくひと結び。体の中心線上で結び目を作ることで左右均等に整って見え、きちんとしたイメージに。真ん中で蝶結びはかわいすぎて抵抗があるオーバー40には、これくらいの辛口な結び方がおすすめ。
使用したアイテム
ベーシックなお洋服でも小物でアシンメトリーを作ることで、個性的な着こなしが実現。コートのベルトも体の中心線からずらした場所で結び目を作れば、偶然できたようなかっこ良さが生まれます。「シンメトリーの美しさがあれば、左右非対称のアシンメトリーの美しさもあるのよ。」と両方にその良さがあることを教えてくれる板倉さん。
使用したアイテム
コートのベルトはあえて結ばずにアクセサリーにしてしまうのもおしゃれ上級者のテクニック。ベルトの端はポケットにインで、どこにも結び目がなくすっきりとした印象に。ローブのようにさらりと羽織って大人の余裕を感じさせる着こなしです。
Column 〜忙しい毎日の体調とこころの整え方〜
家事に集中する時間、仕事をする時間、リラックスして自分を甘やかす時間、というように、一日の中で、オン・オフをはっきりと決めています。
あともうひと踏ん張りしたら仕事が進むかな、と思っても、時間が来たらシャットダウン。
その癖をつけることによって、一日のタイムテーブルが明確になりました。
忙しい日々での中での整え方は、なるべく自然に触れること。
外に出かける時間があれば散歩に、忙しい時には部屋の中の植物の世話をするだけでも、気持ちが整います。
反対に、植物に目が向かなくなったら相当疲れているサイン。
そんな時には消化の良い食事を心がけ、早めに休むようにしています。
夜は必ず湯船に浸かり、ゆっくりと温まります。
石鹸もラベンダーやローズマリー、ミントの香りなど、リラックスできる気に入っているものを選んでいます。
ストア紹介
くらすこと
わたし自身のものさしを見つける、くらすこと。
使い続け暮らしに根づくことで、生活にふくよかな豊かさを与えてくれるものや幸せな気持ちになるもの。
そんな暮らしまわりの雑貨や洋服、台所道具、自分たちが...もっと見る