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【石田製帽の帽子展】さがしモノの旅 岡山編 石田製帽さんを訪ねて

ストア:katakana掲載日:2023/04/27
今回のさがしモノの旅は、帽子屋さんに会いに岡山に行ってきました。

麦わら帽は、埼玉県春日部の伝統的工芸品の田中帽子店さんが、夏の定番として君臨していましたが、
コロナ真っ最中に、展示会で出会ったのが石田製帽さん。

すてきな帽子に興味を持ったのが一番の理由ですが、もっと気になったのが、社長の石田勝士さんのキャラクター。
普段マスクをつけなれていないのが分かるくらい、ひと言しゃべるごとにマスクがズリ落ち、、

石田社長を知っている方はうなずくと思うのですが、一度会ったらまた会いたくなる特別感のあるキャラクター!
展示会では一生懸命プレゼンしているのに、キャラに気を引っぱられ、話が耳に入ってこない。
でもね、また話をしたくなる人なのです。

そんな人柄にひかれて、昨年は数型ながらカタカナで帽子を展開したところ大反響!
河野も勝士社長もビックリの結果!
こんどは、もっとたくさんの種類の帽子を紹介したいと心に誓いました。
「ところで石田製帽ってどんな会社だっけ?」

・昨年帽子はメチャクチャ人気だった。
・勝士社長は放っておけないナイスキャラ

あれ?、、石田製帽さんのコトをあまり知らない僕がいる。

「石田製帽の帽子展」をカタカナで開催するのだったら、
「やっぱり行こう!」と、さがしモノの旅に出発したのです。
岡山駅でレンタカーを借りて、勝士社長の待つ岡山県笠岡市へ向かいます。
笠岡市は岡山県の中で南に位置して、広島よりなので1時間半くらいのドライブです。
ドーン!と大ききな規模の工場で作られているのかと思いましたが、良く言えヴィンテージ感が漂う雰囲気、
悪くいえば「あれ?ここでいいのかな?カーナビあってる?」

大きな扉の向こうにいるご年配のスタッフさんに「カタカナの河野と申します」というと、
「はいはい、お待ちしていました。どうぞこちらへ」

ホッ!ここで良かったのだと思い車に向かい、背中に気配を感じ一度振り向くと勝士社長!
おぉ、会いたい人が目の前にいる幸せは、さがしモノの旅の醍醐味ですっ!
案内された商談テーブルには、たくさんの帽子の山。
「すみません散らかってて、先週まで東京で展示会だったので」テーブルの上をちょいちょいと片付けて、勝士社長のお話がはじまりました。

石田製帽さんが帽子を作りはじめたのが、明治時代、その頃は原料の麦を栽培していて、それを編んで帽子を作っていたそうです。
当時は、この地域だけでも1500軒以上作り手がいて、帽子の一大産地。日本の産業が農業の時代の事です。
今では麦から育て帽子を作る人は0人。それでも、帽子作りの技はこの土地に根付いていました。
ところで、なぜ岡山が帽子作りが盛んになったかというと、気候が関係してしています。

麦わら帽は、天日干しが基本です。冬の乾燥している時期に帽子を干す様子は壮観!

ちなみにですが、「はれの国おかやま」と言うだけあって、晴れが一番多いかと思いましたが、
昨年の、晴れNO.1は山梨県、2位は高知県、、あれ?岡山県は?なんと7位でした。
1位じゃないのに県をあげてPRしちゃっている。

ところがですよ!なんと降水量が少ない県だと、岡山が1位!「雨が少ない」=はれの国って事なのでした。
石田勝士社長は4人兄弟の次男坊。就職は大手家電メーカーに就職し10年ほど会社員をして、家業の石田製帽に入社します。
そのころの石田製帽さんは、なかなかの苦戦した経営状況。
いろいろな悪条件も重なって、「もうダメかも?」と思った時に、思いかげないラッキーな事があり、首の皮ギリギリで存続が出来ました。

「兄貴は社長はやりたくないってことで、僕が社長になりました」
それから、勝士社長の人情経営が歩み始めます。

その頃の石田製帽さんは、ホームセンターに卸す問屋さんと商売をしていました。
ホームセンターの帽子というと、農作業用の帽子がほとんどです。当時の販売価格は2,000円位。
それを問屋さんに卸していたため、1つ納品しても500円の利益が有るか無いか、、
そんな時、知り合いに「石田社長!物産展に出てみないか?」と誘われました。
20数年ほど前、いろいろな百貨店で「北海道物産展」など、各地の名産品を集めた催事が全国的にブームになり出した頃です。

今の閉塞感をなんとかしないと!と思っていた勝士社長は、2つ返事でチャレンジ。
結果は?、、大成功でした。
今まで農作業用に作っていた帽子を、少し工夫をして良いモノに!5,000円上代のモノがまさに飛びように売れたそうです。

「よし!これからの石田製帽はこっちの路線だ!」
そう決めて、いろいろな物産展で快進撃をはじめました。
石田製帽さんが、作業用の低単価の帽子作りから、ふだん使いの帽子に力を入れるようになった転換点です。

そんな時、またも別の知り合いの人に「石田社長!職人展に出てみないか?」とお誘いが。
物産展では毎回好調な売上げをあげていたこともあり、気合い十分!意気込んで参加をしました。

しかし、結果は大惨敗。。。いつも売れていた帽子がさっぱり売れない、、
「もっとクオリティーをあげないと、職人展では通用しない」
販売する場所で、売れるものが変わると痛感したのです。

それでは、石田製帽はどこを目指すのか?
品質の良い帽子を作り続ける。
品質を上げることが出来た幸運が、この会社には2つありました。

1つは、勝士社長が絶賛する、弟の存在です。
勝士社長も長男のお兄さんも、一流の帽子職人ですが、弟さんの職人技は別格だそうです。
「弟がいたから、石田製帽はハイクラスのモノを作る会社になれた」
トップクラスの職人がいることで、他の職人のレベルがぐんぐん上がっていく。
どの、業界も同じですが、すごい人がいると、まわりの人もつられて成長していきます。
もう1つの幸運は材料です。

石田製帽さんの魅力は、帽子の素材の豊富さです。
これは先代の時代から、備蓄していた財産。
工場の脇の倉庫には、ヴィンテージの材料が段ボールに高く積まれ、大切に保管されていました。
ところでヴィンテージの材料って?
新しい材料と、ヴィンテージの材料の違いは何なのでしょうか?
正式な決めごとは無いそうですが、20年を過ぎたものはヴィンテージと呼ばれるそうです。
その当時は、手に入れやすかったランクの麦わらなども、いま同じものを手に入れようとすると10倍くらいの価格だそうです。

しかも、昔の手仕事は美しい。

「新しい今の素材も良いですが、ヴィンテージの良さも知って欲しいです」
すこし照れながらも、誇らしげに語る勝志社長はかっこよく見えました。
「製造現場を見ましょうか」

待っていました!僕たちの大好きなモノ作りの現場です。
石田製帽さんは、ほとんどの工程をこの工場で完成させますが、
この付近に協力工場があって、分業をしながら完成させる帽子もあるそうです。
ブレードミシンの縫製工程です。

ところでブレードって、なに?
ブレードとは、編んだり組んだりしたテープ状の紐(ひも)のことです。
ブレードハットとは、ブレードを渦巻状に編み上げてつくった帽子のことなのだとか。

先ほど見た、テープ状の麦わらなどの事なのですネ!
以前、田中帽子さんの工場でも拝見しましたが、ヒモが帽子になっていく工程は何度見ても不思議です。
帽子職人さんのアンディこと安藤さん。

テープ状の麦わらが「あっ!」と言う間に帽子になる様子は、いつまでも見ていたくなる職人技です。
彼に帽子作りの中で、何が一番難しいかとたずねました。
「ミシンの調子や、材料の良し悪しなどいろいろありますが、やっぱり、
一番難しいのは、“同じものを作り続ける事“ですね」
なるほど!どんなにいいモノを作っても、1つしか出来ないと、それは作品で、商品ではない。
いぜん、違う業界の職人さんも同じことを話していました。

一流の腕をもつ石田社長も、アンディさんの言葉に深くうなずいていたのが印象的でした。
型入れの工程です。

この型入れがビシッとおこなっているかが、美しいシルエットになるかどうかの大切な工程。
石田製帽さんでは、独自に考えた工法を使い、アレンジの幅を広げているのだそうです。
いい雰囲気のある使い込まれた機械。
今度は実際に稼働している状態を見てみたい!
木型職人さんに依頼して作成したモノです。
今では貴重品になってしまったとか。
検品作業

出来上がった帽子を、1つ1つ手作業で検品していきます。
この作業の丁寧さで、かぶり心地が変わってきます。
チクチクしないのは、この地道な作業をしてくれる方たちのお陰なのです。
倉庫も見ますか?

この時点で、軽く3時間を超えていますが、帽子マニアの妻は、たくさんのコレクションに大興奮。
「どのくらいの型数があるのですか?」
と勝士社長にたずねたら「なんどか、途中までは数えたんですけどね、、」
僕たちにとっては、まさに宝の山!

この倉庫だけでも数時間いても飽きそうにありません。
お店のイベントにいろいろなスタイルをセレクトしましたヨ!
あっという間に4時間が経過。。
ずいぶん前から、お腹がグルグル~と鳴いています。

「お昼にしましょうか」
待ってました~!
石田製帽さんのすぐそばにある、中華料理屋さんの一品香さん

石田さんは、全国を飛び回って販売をしています。
会社にもどっているときは、お昼ご飯はもちろん、晩ご飯でもちょくちょく食べに来るのだそうです。
「目に言う」?
本当にどれも美味しかった。。
端から1品ずつ制覇したくなるお品書き!
帽子好きの僕たちは、今までたくさんの帽子をかぶってきましたが、
石田製帽さんの魅力は何だろうと思ったとき、フッと作り手の顔が浮かんできました。

真面目だけど楽しんで帽子を作る職人さんたち。
地道な作業をコツコツとおこなうスタッフさん。

勝士社長のルーツは、大ブレイクした物産展と、大惨敗した職人展にあるような気がします。
どちらも、作り手が直接お客様に販売している事。

今も全国を飛び回り、お客様に直接伝えることを、
優先している会社の作るモノが、良い帽子で無いわけがありません。

勝士社長が、今回の訪問の中で幾度となく出た言葉
「ズルい所がない」
「だから、なかなか儲からないのですけどね」と笑います。
倉庫で見つけて、妻が一目惚れしたヴィンテージの麦わら帽は、その場で即購入。
出張のあいだずっとかぶっていたので、感想を聞くと。

「今までかぶった帽子の中で、ダントツに気持ちのいい帽子だよ!
石田製帽さんの一流のモノ作りと、ヴィンテージ素材の良さが最高!、、、高いけどね」
「でも、一生モノの帽子だよね。」とご満悦。

新作の帽子や貴重なヴィンテージの帽子、デッドストックの珍しいモノも展示販売しますよ!
お楽しみに!

そうそう、今回のさがしモノの旅はまだ続きます。
お楽しみに。

『石田製帽の帽子展』

日時:2023年4月28日(金)11:00スタート

1937年、今から126年前に岡山県笠岡でうまれた石田製帽。
瀬戸内海の明るくおだやかな風土で、モノ作りをするのは、
4代目にあたる4人の兄弟妹たちです。
美しいスタイルの帽子のファンになった私たちは、
作り手の工房を見たくなり、岡山を訪ねました。

そこでわかった事は、「帽子と人と土地」への想いの深さ。
この事がステキなモノを生みだす力なのだと思いました。
どうぞ、手にとり感じてください。
晴れの日がもっと楽しくなるはずです。
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