天然石のジュエリーブランド「SATOSHI SASAKI」の佐々木 慧さんは、石を大きな原石で買い付け、自身の手でカットすることでその模様や色、原石の個性を活かした作品を作ります。太古の時代から続く自然への畏敬の念を思い起こさせる、素材へのアプローチ。素材の力を引き出す、そんな石への眼差し、愛情が伝わってくるジュエリーです。モダンなシルエットと細部の美しい収まりからその仕事の確かさを感じとれます。

いわゆる宝石のジュエリーはカットをして磨きをかけキラキラと輝きくよう成型されたものが多く、混入物の無い透明度の高いものが希少価値が高くなる傾向があります。しかし元は全て自然の力で形作られた石。混入物や傷が作り出す模様や色が美しいと感じ、できるだけその石の個性そのものを届けたいという思いを抱いていたhatsutokiと石マニアの佐々木さんは共鳴し合い「石そのものの良さ」が伝わるような原石をhatsutokiの為にセレクトして作って頂いています。
見たことのある石も佐々木さんのトリミングにより新鮮な美しさに気がついていただけることと思います。
今日はクリスマスギフトにおすすめの石をいくつかご紹介します。

大人気のラピスラズリは方ソーダ石グループの数種類の鉱物間の固溶体で、ラズライト、アウィン、ソーダライト、ノーゼライトの4種類の鉱物が混ざった石。そのため複雑な線状の模様や、まれに混じる黄鉄鉱の金色が夜空のような美しい模様を作り上げます。日本では、瑠璃とよばれ、七宝の金・銀・瑠璃・珊瑚・琥珀・シャコ・瑪瑙のひとつに数えられています。

ダルメシアンジャスパーの石の成分は火山性のトルマリンであるポイコリティック・トルマリンを含むクォーツとマイクロクリンが主な成分で、その名のとおりダルメシアンとジャスパーの混ざった石。ジャスパーは石英の集合体で、内包している不純物によってその表情がまったく異なるため、様々な模様が見てとれます。
ラピスラズリとの相性も良い石です。

2月の誕生石として有名なアメジスト。紫水晶とも呼ばれ、水晶(クォーツ)が紫色に発色した石のことをアメジストと呼び、古来より高貴な色とされ重宝されました。磨き過ぎずあえてラフな表情を残し、セミマットに仕上げているので、アメジスト本来の深く吸い込まれるような紫色が楽しめます。同じ水晶の[ルチルクォーツ]と組み合わせて付けても素敵です。

ルチルクオーツは鉱物が針状に入り込んだ水晶（クォーツ）のこと。
針状の結晶となっているルチルには様々な色がありますが、こちらは黒色の結晶が入り込んだ「ブラックルチル」と呼ばれ、非常に珍しく、希少性が高いものです。

ルチルクオーツは鉱物が針状に入り込んだ水晶（クオーツ）のこと。 針状の結晶となっているルチルには様々な色がありますが、こちらは金色の繊細な結晶が入り込んだ「ゴールドルチル」。光を反射し控えめに光ります。

バルト海で産出される琥珀（バルティックアンバー）の中でも、特に産出量が少なく希少価値が高いとされているミルキーカラーの琥珀を使用しています。その美しさに魅せられヨーロッパの貴族が愛用したことから、「ロイヤルアンバー」と呼ばれているそうです。バターのような柔らかな黄色が美しい。

オパールには多くの種類があり、産地や色、遊色効果などによっても複数の呼び名があります。不透明で遊色効果のないものをコモンオパールと呼び、その中でもピンク色のものをピンクオパールと言います。同じピンク系の石に比べて素材に水分も含まれるため、柔らかい印象があります。
オパールは愛と神秘の宝石、中でもピンクオパールは「キューピットストーン」と呼ばれ、古来より愛の石として女性に大切にされてきました。

6月の誕生石としても知られる、ムーンストーン(月長石)。古来より世界各地で「月の力が宿る石」と信じられてきました。ローマでは月の光でできていると考えられ「恋人の石」、インドでは「幸福を呼び込む石」と呼ばれていたそうです。
半透明で乳白色の石はまるで夜空にぼんやりと浮かび上がる月の光のような石です。