当店の定番人気商品、クルミの木の爪とぎ。インテリアオブジェのような爪とぎスタンドができるまでの開発ストーリーをご紹介します✏️
ネコの健康維持やストレス発散のために必要な爪とぎ。段ボールの爪とぎは手軽でネコも大好きなので、オルネコ部員も多くが使っています。
しかし、インテリア好きなオルネコ部員は、もっとお部屋に馴染むものが欲しいと考えていました。
「私たち好みの素材感で、どこにもない爪とぎを作りたい」そんな思いで開発がスタートしました。
どんな素材だったら嬉しいだろう?
思い浮かんだのは、かつて当店で販売していたモロッコ・メタルトレイテーブルの脚。モロッコで採れるクルミの木でできており、素朴ながらも無骨すぎないちょうどいい風合いでした。
ナチュラルで温かみのある素材感は、まさに私たちが求めるものだったのです。
この素材の爪とぎがあれば、きっといい雰囲気のインテリアが作れるはず!
モロッコ在住のコーディネーターさんにお願いして、現地の木工職人さんを紹介していただけることになりました。
その間、日本ではデザインの検討を進めます。
段ボールの爪とぎを使っているお家が多いので、消耗品である段ボールの爪とぎをセットして使える、木製スタンドを作ることにしました。
デザインは、オーナーが骨董市で見つけた、挽物(ウッドターニング)の小さなテーブルの脚をヒントにしました。段ボール爪とぎの取り替えやすさや安定感などを確認するため、バルサ材で実寸大の模型を作ってイメージを膨らませていきます。
イメージが固まったら、いよいよ職人さんにサンプル製作を依頼します。
モロッコにはネコがたくさんいて、神聖な動物として人々から愛されているものの、「ネコの爪とぎ」にはあまり馴染みがないようで、私たちが何を作りたいのか理解してもらうところからのスタートでした。
待ちに待ったサンプル第1号は、残念ながら、挽物の脚が細すぎてイメージと合いませんでした。伝統的なものを作ってきた職人さんは口頭で技術を継承してきたため、図面に従って作るという習慣がなく、こちらの希望する形がうまく伝わっていなかったようでした。
挽物パーツのぷっくり感は商品全体の印象を大きく左右することに加え、安定感の観点からも妥協したくない部分。
直接話すのが一番なのですが、コロナ禍で現地に行くことが難しかったので、言葉で伝えづらいところは動画を撮ったり、メジャーを模型と一緒に写したりして工夫しました。
根気よくコミュニケーションを続け、サンプルも何度か作り直してもらって、やっと理想の脚の形が完成。製品を作ってもらう段階に入りました。
クルミの木は加工するまでの乾燥に1ヶ月半かかるため、早く皆さんにお披露目したい気持ちを抱えながらもじっくり丁寧に製作を進めました。
完成までに時間がかかりましたが、ついに、どこにもない、インテリアオブジェのような爪とぎができました。
パーツ全てが天然の木材なので、ひとつとして同じ木目や色のものはありません。ネコがフレームを引っ掻いて傷ができてしまっても、味わいになってくれるような素材感が魅力です。
また、ネコが使いやすいように緩やかな傾斜をつけたことで、爪とぎとしてだけでなく、隙間に入ったり上に乗ったりするくつろぎスペースにもなりました。
おかげさまでたくさんの人に愛される存在になったクルミの木の爪とぎ。
コロナ禍が明け、モロッコを訪れた際は直接職人さんにお礼を伝えることができました。
モロッコでのものづくりはなかなか思い通りにいかず、日本では考えられない暑さやラマダンの影響で仕事がストップすることもしばしば。
やっと届いても、無垢材を使用しているがゆえに割れているなど、商品にできないものもあります。
手間はかかりますが、その分、日本とはまた違った、モロッコならではの手作業の味わいや素材の表情など魅力が詰まっています。そんなクルミの木の爪とぎを、ぜひ多くの方にお手に取っていただけたらと思います。
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Orneko オルネコ
オルネ ド フォイユのネコ好きスタッフが集まり、2019年にスタートしたキャットアイテムブランド。インテリアに馴染むアイテムを中心に、オルネコ部員の “こんなのあったらいいな” を商品化しています🐾
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Orné de Feuilles (オルネ ド フォイユ)は、フランス、ヨーロッパを中心に国内外のインテリアアイテムを扱うお店です。
2004年2月青山にオープン、そして2019年3月に現在の不動前とい...もっと見る