おいしいごはんとは? 炊きたてのごはんは「ふっくら」としていて「艶」があり、ごはんのゆげから「香り」が立ちのぼる。そして「もっちり」とした食感で、一粒一粒米がたっている。噛むほどに「甘み」や「旨味」が広がっていく、そんなごはんはおいしい。
日本人は「もっちり」とした食感が好きで、それには「ごはん」を主食とした食文化に理由がある。外国の料理では、スープやサラダ、肉料理…と、一皿づつ食べ終えていくかたちが多く、ひとつひとつの料理をそれぞれにたのしむスタイル。日本料理の伝統的な食べ方は、ごはんを中心として、ごはんを食べながら、おかずを口の中で混ぜ合わせて味わう、口の中で調合しながらたのしむスタイル。
ごはんにもっちりとした「粘り」があることで、おかずとごはんがよく混ざって、別々に食べるよりもおいしいと感じる。そのために「もっちり」は「おいしい」に不可欠な食感なのです。
“ごはん炊き” は煮炊きの基本
「ふっくら、もっちり」とした、おいしいごはんを炊くために必要なのは「水加減、火加減、蒸らし」たったの三つ。最近ではボタンひとつで、全てをやってくれる炊飯器もありますが、直火で炊いたごはんは香りたかく、火力の強さが米のうま味を引き出してくれるので、ひと味もふた味も違います。
コツさえつかめば、炊飯器よりも早くおいしく炊けます。水と熱だけで調理する「ごはん炊き」は、ごまかしのきかない「煮炊きの基本」です。
水加減
まずは水加減「水は米の量の1.2倍」が基本。きちんとカップで測ります。たとえば、3カップ分(540cc)の米を炊くなら、水は1.2倍の約650cc。そして炊く前にしっかりと米の芯まで水を吸わせます。浸しすぎも、短すぎもだめ。夏場で30分、冬場で1時間程度が目安。
火加減
次は火加減。よく「はじめチョロチョロ、なかパッパ」と言われていますが、これは昔 “かまど” でごはんを炊いていたため、“かまど” に火を入れてから強火になるまで時間がかかっていたからで、今のガスコンロではその必要はありません。
炊きはじめは「強火」沸騰してボコボコしてきたら「中火」に。表面を覆う水分が少なくなって、鍋の縁のほうからブツブツと音がするようになったら「弱火」に。表面に見える水気がなくなったら「強火」にしてパチパチと乾いた音がしたら、そのまま10秒加熱して火を止めます。
*音が聞こえない鍋の場合は、蓋を開けてみて鍋の縁に完全に水分がなければOK。
蒸らし
ここからが大事。蓋を開けずに10分~15分蒸らします。「赤子泣いても蓋とるな」は、ここのこと。途中までは蓋を開けても大丈夫ですが「蒸らし」の最中には、大切な蒸気を逃てしまわないよう、絶対に蓋をあけないことがポイントです。
*火にかけてから、炊きあがるまでの時間は20分から25分ほど。
人それぞれに、炊きあがりの好みも違うもの。使うお鍋によっても変わってきますので、微調整しながら「一番おいしいところ」を探ってみましょう。「水加減、火加減、蒸らし」が上手にできれば、ほかの料理にも役立ちます。
秋の食卓、炊きたてごはんと
TODAY‘S SPECIAL 各店では、ごはんをおいしくするお茶碗や汁椀、ごはん鍋、ごはんのお供が並びます。
しのぎのめし碗 白釉彫 / 炎の味がま×TODAY'S SPECIAL
向山窯×TODAY'S SPECIAL|TOUKI HASHIOKI(箸置き)
向山窯×TODAY'S SPECIAL|SHINOGI 4寸皿 ・ 6寸皿
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