美術館の静かな展示室で、真白な石膏像に目を留めることがあります。
大理石の彫刻を生み出すための原型として。
あるいは、形と陰影を学ぶための美術教材として。
色彩を持たず、ただ光だけを受け止めながら佇む姿には、時間から切り離されたような、静謐な美しさがあります。
BALLONのアロマオーナメントもまた、石膏という白い素材から生まれます。
石膏は、古い海や湖の記憶を内包する天然の鉱物です。
柔らかな白色と、陶器とも石とも異なる、どこか温度を感じさせる質感。
一見すると滑らかなその表面には、目には見えない微細な孔が無数にあり、落とした香りを静かに受け入れます。
染み込んだアロマオイルは、時間をかけて少しずつ揮発し、周囲の空気へとほどけていきます。
火も、電気も、水も必要としません。
香りを強く放つのではなく、空間の中へ、気配のように溶け込ませる。
それは、石膏という素材が持つ、穏やかで原始的な芳香のかたちです。
アロマディフューザーは、一般に香りを拡散するための道具として考えられています。
けれど、BALLONのアロマオーナメントが目指しているのは、機能だけのために置かれるものではありません。
香りのあるときも。
香りが消えたあとも。
そこに在ることで、空間の景色の一部になるもの。
純白の石膏は、差し込む光を静かに受け止めます。
朝の淡い光の中では、輪郭は柔らかく。
夕刻の斜めの光の中では、細かな陰影がゆっくりと浮かび上がる。
同じオブジェでありながら、時間や光によって、異なる表情を見せます。
日常の空間に、ささやかな静物の風景をつくる。
それが、BALLONの考えるアロマオーナメントです。
東京のアトリエから
BALLONのアロマオーナメントは、東京のアトリエで、一点ずつ制作されています。
型に石膏を流し込み、時間をかけて乾燥させ、細部を整え、仕上げていく。
多くの工程に、人の手と眼差しが重ねられています。
そのため、表面のわずかな揺らぎや、陰影の現れ方には、それぞれに違いがあります。
工業製品のような完全な均一さではなく、素材と手仕事によって生まれる、かすかな個体差。
それは欠点ではなく、一つひとつのオブジェが持つ、固有の表情です。
オブジェに、お好みのアロマオイルを数滴。
石膏はその香りを受け止め、ゆっくりと空間へ解き放ちます。
やがて芳香が薄れたあとも、純白の造形は変わらず、暮らしの中に残り続けます。
新しい香りを纏わせれば、同じ姿のまま、再び異なる記憶を宿していく。
香りを楽しむこと。
光と陰影を眺めること。
そして、手のひらに伝わる素材の感触を味わうこと。
BALLONが届けたいのは、香りを拡散するためだけの道具ではありません。
五感の中に静かに置かれる、小さなアートとしてのオブジェです。
BALLON|アロマオーナメント for Drawer Margaret
BALLON|アロマオーナメント for Drawer Anemone
BALLON|アロマオーナメント 大 DAIFUKU
ストア紹介
BALLON
今日の自分に、讃歌を。
明日の自分に、丁寧に作られた優しい贈り物を。
気球でゆったりと世界を旅をするように、
自分のためだけの時間がほんの少し豊かになる、
そんな香りをお届けいたします。もっと見る