一般的なサイズよりも小さな座布団、その名も「こざぶとん」。
明治20年代に京都・西陣にて創業した老舗座布団メーカー「Platz(プラッツ)」が手掛けています。
ふかふかで底付き感がなく、安定感があり、座り続けていてもお尻が痛くならない。
この座布団に座った時、その心地よさに驚きました。
「なんでこんなに気持ちいいんですか?」とつくり手に尋ねると、「きっと今まで座ってきた座布団は、手仕事で作ったものではないと思うよ」とのこと。
量産で作られる座布団は、一度にたくさん作るために生地の中に機械で綿を吹き込んで作ります。
一方、手仕事の座布団は、薄い綿を何枚も何枚も重ねていき、最後に生地をくるんとひっくり返す、と、作り方が全く違います。
違いがわかりやすいのは、横から見た時。
かまぼこ型のように、アーチ状になっていますよね。これが手仕事で作られた座布団の特徴です。
そしてこのアーチこそが、座り心地の鍵。
上からの圧力を横に逃がす構造になっているため、しっかりと体圧分散をしてくれるんです。
お尻に負担がかかりづらく、長時間座っていても楽に過ごせます。
中綿にはコシが強くクッションに適したインド綿と、湿気の発散 に優れた中空糸を使用。
ふっくらとした仕上がりで、ムレにくく、長期間使用してもへたりにくいのが特徴です。
一般的な座布団(銘仙判)の大きさは「55cm×59cm」ですが、こざぶとんは「45×42cm」と、一回り小さなサイズ。
この大きさだからこそ、ひとつで座布団とクッション両方の役割を担ってくれます。
座布団を別で準備するほどでもないけれど、来客時には使いたいというご家庭も多いはず。
床座で使った時の座り心地の良さと、洋の暮らしにも合う見た目を兼ねそろえた一品です。
色の組み合わせを楽しんでいただけるよう、全7色をご用意しました。
糸に太細を付けた側生地の質感も、和にも洋にも合わせやすい雰囲気です。
角までしっかりと綿の入った、アーチ状の座布団を作るのは熟練の技。
綿の量や詰め方が適切でなければ、使っていくうちに綿が偏ったり塊になってしまったりして、きれいな形を保てないんだそうです。
椅子の暮らしが中心になり、こういった本格的な座布団を作ることができるメーカーはどんどん廃業しています。
そんな中「Platz」は、確かな縫製技術力と、現代の暮らしに合った感性を持ち合わせた、貴重なつくり手です。
■商品についての注意事項
・ご使用のパソコンのモニターによって、実際の商品と色柄が異なって見える場合があります。予めご了承下さい。
・実際の色、質感、サイズ、重量には多少の差があります。予めご了承下さい。
上から、茜、う金、草、浅緑、白茶、空色、鉄紺