「細いパンツを作ってほしい」
今から10年以上前のこと、店長会議であがった一声が、すべての出発点。
それまでsisamのパンツは、とにかくゆったりめのものが主流。
「ワンピースの下に履けるようなパンツがあれば、もっと着こなしが広がるのに。」
「細身のシルエットが好みの人にも、フェアトレードのパンツと出会ってほしい。」
当時のデザイナーは、そんな要望に応えるべく、パンツ研究に明け暮れた。
ウエストは、sisamではお馴染みの、ファスナーの無い総ゴム仕様。
履くときにお尻がはいる最小限の寸法を探しながら、
どれだけしぼったらいいのか試行錯誤の末、少しずつ形が見えてくる。
そしてあくまでもsisamらしい「ゆとり」や「心地よさ」を残したデザインに。
いくらスタイリッシュに見えても、履きにくければ私たちが作りたいパンツにはならない。
そんなデザイナーの想いと、ネパールの作り手の技術が組み合わさり
ようやく2011年に、「ストレートパンツ」が誕生した。
ドキドキのデビューは、すぐには思い通りにいかなかった。
「細め」というだけで、敬遠する人は少なくない。
デビューに花を添えるきっかけとなったのは、お店の試着室だ。
「実際に履いてみたら、すっきり見えるのにすごく楽!」
「新鮮なシルエットで、着こなしがきれいに見える」
試着室での小さな感動やときめきの重なりが
10年ものロングセラーを生み出すことになったのだ。
愛用歴10年 ナカイ
スタッフのナカイが、ストレートパンツを手にとったのは、
今から10年以上前、大学3年生の頃だ。
当時流行の「おじコーデ」と、ネパールの味わいある生地感が
ナカイの中でびびびっと繋がり、おもわず手にとった。
ニットカーディガンと合わせた可愛いおじコーデとともに、
青春時代を存分に楽しんだナカイ。
10年という時間のなかで、好みも流行もさまざまに変わったけれど
このパンツは当時のときめきを残しながら、今も日常にしっかりと寄り添ってくれている。
奥ゆきのあるネパールの生地は、どこか上品さも秘めている。
カジュアル着だけでなく、オフィスでも履けてしまえるような、
不思議な包容力をもつパンツだ。
お店のスタッフとして7年間働いたナカイは、ストレートパンツと誰かが出会う、たくさんの瞬間に立ち会ってきた。
“お店に並んだパンツを見て、「そんな細身に見えないけど…」と話すお客様にも、「履いた瞬間に変わるんです!」と熱弁してきました。
とにかく脚を縦長にキレイに見せてくれるパンツ。
ウエストから太ももまでがすごく楽なのに、そこから脚先までのラインに美しく寄り添ってくれる。
ゴムパンツでできる最大限のことをしているパンツだと、自信を持ってオススメできるんです。”
160cm・サイズ2着用 / 163cm・サイズ1着用
「パンツを履く」ことの楽しさや気持ちよさを、一番に感じることができるのは
実はストレートパンツかもしれない。
自分のシルエットが浮き出てしまうことに苦手意識がある人にこそ、
出会ってほしい存在だ。
少しずつ、少しずつ、愛されて10年。
脚をスルリと通して、鏡の前に立って、
その理由をぜひ感じてほしい。
ストア紹介
sisam FAIR TRADE
「フェアトレードのある暮らし」
インドやネパールで、人の手のぬくもりを宿しながら丁寧に作られた衣服。
フィリピン山岳地帯で森林農法により育てられたコーヒー。
ものの背景とつながることで、日々...もっと見る