今年もサトウキビが収穫されました!
12月はサトウキビの収穫のシーズンでした。
1年間すくすくと育ったサトウキビが、今年もたくさん製糖所へと運ばれてきました。
サトウキビ農家の皆様1年間お疲れ様でした^^
和三盆が四国で作られているとうことは少しずつ知っていただけたかと思いますが、
実は、四国で育てているサトウキビから作られていることをご存知でしょうか。
香川県や徳島県の東部で瀬戸内の温暖な気候の中、サトウキビは栽培されています。
和三盆に使用されているサトウキビは、
沖縄などで栽培されているサトウキビに比べて、茎が細い品種のサトウキビを使用しています。
竹蔗(ちくしゃ)や竹糖(ちくとう)と呼ばれる品種のサトウキビで、
グラニュー糖などに利用されているものとは異なる品種のものです。
その茎の細さから、地元では「細黍(ほそきび)」と呼ばれています。
この細黍でないと和三盆の味は出ないんだそうです。
左が細黍、右が一般的なサトウキビです。
せっかくですので、簡単にこのサトウキビが和三盆糖になるまでも簡単にご紹介いたします。
サトウキビが和三盆糖になるまで
①サトウキビの搾汁
収穫したサトウキビを細かく切り、搾汁していきます。
今は機械を使って搾汁をしていますが、昔は牛を使って搾汁していたようです。
HIYORIのお取引先は、無農薬、そして化学肥料も使わずにサトウキビを生育していますので、
絞られたサトウキビのカスは、田畑の肥料としても使用されています。
和三盆は、製糖する過程で廃棄物が出ないお砂糖なのです。
②アク抜き
絞られた和三盆の中には、土やサトウキビの皮なども含まれていますので、
しっかりと煮詰め、沈殿物を除去し、アク抜きをしていきます。
実はこの作業が最も大切な作業で、最も経験がある方がこの作業を任されます。
煮詰めすぎると固くなりすぎて、足りないと柔らかくなりすぎてしまう。
後の作業に大きく影響してしまう大切な工程なのです。
アク抜きをするとこのようなドロドロの搾汁ができます。
これが固まったものが白下糖と呼ばれているものです。
この時点では、サトウキビの中に含まれる、蜜が非常に濃い状態ですので、
黒糖に近い味となっています。
出来立ての白下糖は格別でした♪
③分蜜作業(押し船&研ぎ)
和三盆の味・口溶けを左右する職人の腕の見せ所がこの分蜜作業です。
サトウキビの搾汁液の中には、糖と呼ばれる甘い成分と、蜜と呼ばれる苦い成分が含まれます。
蜜が多いと、いわゆる黒糖のような独特な風味となります。
蜜が多ければよいというわけではなく、あくまでバランスが大切です。
和三盆は、分蜜作業によって絶妙な糖と蜜のバランスに仕立てた砂糖です。
製糖所によっては、蜜の抜き加減が違うので、同じ和三盆でも味が全然違うことをご存知でしょうか。
HIYORIの商品では、コーヒーブルースには入っている、
キューブの和三盆が白(讃岐和三盆)、茶(阿波和三盆)を使用しており、
それぞれ違う製糖所の和三盆を味比べできるようにしました。(2017年1月より)
分蜜方法ですが、まず「押し船」という作業によって、
先ほど出来た白下糖を布で覆い、約40kgの石を乗せて、水分を抜いていきます。
次に、「研ぎ」という作業によって、
手水で水分を足していき、捏ねていくことで、満遍なく水分を含ませていきます。
なんと、寒い冬でも冷水で水分を含ませていきます。
職人の心がこもる「研ぎ」。後ろにあるものが「押し船」。
この「押し船」と「研ぎ」という作業を繰り返すことによって、
絶妙なバランスの糖と蜜を含んだ和三盆が完成します。
一工程一週間。非常に根気が必要な工程で、ここに職人の熟練した技と心が息づきます。
この作業を江戸時代は3回繰り返していたことから、和三盆と名前がつけられました。
このように製糖されている和三盆を100%使用したHIYORIの商品。
お茶やコーヒー、紅茶などお好きなお飲み物に合わせてお楽しみいただくだけでなく、
大切な方へのgiftにも、きっと喜ばれると思いますよ。
皆様の何気ないひとときが、少しでもよいひとときとなりますように。
年の瀬も近いですが、皆様よいお年をお過ごし下さい。
2016年は皆様のあたたかいご愛顧により、歩んでいくことができました。
来年も変わらず頑張ってまいりますので、
変わらぬご愛顧のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ストア紹介
日和制作所
ちょっといい日の和三盆。
日和制作所がお届けする和三盆ブランド “HIYORI WASANBON”
日和制作所のお干菓子は全て手彫りの菓子木型と、手作業で作られた和三盆糖から作られています。
手の跡...もっと見る