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わざわざのシュトレン 2022 - 試作・改良を繰り返し続けて、14年目。

ストア:パンと日用品の店 わざわざ掲載日:2022/10/13

試作・改良を繰り返し続けて、14年目。

わざわざのパン・お菓子のレシピの中でも、シュトレンほど試作を繰り返したものはありません。特に、甘さと保存性を高めることが課題でした。これは、白ワインに漬けたドライフルーツのシロップをそのまま使うこと、そして水分を吸って保水してくれるココナッツを大量に使うことで解決。

試作の末、ドライフルーツの凝縮された甘み、国産小麦の甘み、自然の甘さだけで甘さを感じられるものに仕上がりました(砂糖をまぶしたような表面の白い粉は、実はライ麦の全粒粉なので甘くないんです)。

使う白ワインやドライフルーツの内容を検討するなど、配合は今でも調整し続けています。おいしくて安心安全な材料でありながら、お客様の手に届きやすい量を作ること、手に取りやすい価格帯であることにもこだわるためです。
このシュトレンを作り続けて14年目。開業当初、数十本から作ることがやっとだったシュトレンは、2013年までは手ごねで600〜800本。2014年からはミキサーを導入し、今では週に400本以上を安定して作れるようになりました。

品質テストを繰り返すことで、賞味期限も6か月間に(未開封の場合)。おいしさが増した2週間熟成後のものをお届けしても、賞味期限を気にせずじっくり味わっていただけるものとなっています。

渾然一体となった素材の香り

シュトレンの準備は毎年9月、ドライフルーツの仕込み、白ワインに漬け込むところから始まります。白ワインに漬け込んだドライフルーツは、週に一度撹拌して味を馴染ませます。

シュトレンに使う材料はたくさんあります。ドライフルーツは7種あり(レーズン、カレンツ、いちじく、クランベリー、いよかんピール、プルーン、アプリコット)、他にもくるみ、ココナッツ、自家製酵母、シナモン、クローブ、ナツメグ、かぼちゃの種…などなど。

1本1本を大切に

わざわざの作るパンやお菓子は基本的に材料の種類がかなり少ないので、これだけバラエティに富んでいるのは、わざわざの中では異色です。でもそれらが渾然一体となったこの香りは、他にはない独特の芳しい、い〜い香りなのです。

材料が多い分、作る時にはかなり気を遣います。どれも高価な材料ばかりなので、もし一つでも材料を入れ間違えたら、そして全てが台無しになったら…と考えると戦慄します。
一度に焼けるのは60本。
1日に4回繰り返し、240本。
明日も同じように焼き、週に420本。

これから12月までの10週間で、計4200本を焼いていきます。

これだけの数を焼いていくシュトレンですが、焼く時にはかなり集中力が必要です。
約1年ぶりにシュトレンを焼くこの日は、特に緊張感もあり、パンづくり部スタッフは腕をパンパンにしながら焼成に挑みます。

なるべく効率よく作るため、焼く時は窯の中にぎっしりとシュトレンを並べます。一つ一つが離れすぎると全てを焼ききれずくっつきすぎると形が崩れたり生焼けのリスクがあります。釜での並べ方なども工夫することで、今ではほとんどロスなく焼くことができています。

ほどほどの距離感を保ちながら、1本ずつやさしく置いて(焼く前のシュトレンは、実はかなり柔らかいのです)、焦げない様に数分おきに様子を見る。それを繰り返して1日200本以上焼いていると、だんだん無の境地に入ってきます。

窯に入れる時は1つずつ、出す時も1つずつ。しっかり焼けているか確認しながらなので、時間のかかる作業です。しかし、それだけでは終わりません。

焼けたシュトレンが冷めたら、今度は検品には入ります。焦げていないか?灰が付いていないか?形が崩れていないか?などをチェック。

薪の火力で焼く窯では温度ムラがどうしても出るため、焼け方にも個体差があります。ですが、どれもお客様ひとりひとりにお届けする商品。1つ1つを丁寧に見る必要があるのです。

賞味期限は6ヶ月、時間とともに熟成していきます

焼き立ての頃はまだフルーツパンのようなシュトレンですが、時間が経つとドライフルーツの味が馴染み、しっとりと滋味深い味へと変化していきます。わざわざでは一番おいしい時期に渡せるように、焼いてから2週間置いたものを販売しています。

時間とともに熟成していくので、買ってすぐ食べる分と、買ってからさらに保存して熟成させる分と、両方を用意してみると違いがあって面白いと思います! どちらもおいしいのですが、それぞれの良さがあります。
パッケージの中のシュトレンは脱気されています。このダッキー(※社内用語)をすることで、大幅に保存性が高めています。何年もの試行錯誤の末この方法にたどり着き、カビが生えるといった品質問題がなくなってきたため、2020年からは未開封での賞味期限を6ヶ月としています。

開封後はお早めにお召し上がりいただく必要があります。数ヶ月熟成させたものを味わっていただくには、未開封のままお待ちいただく必要があります。このため「買ってすぐ食べる分」と「さらに保存して熟成させる分」と、2つ買ってみるのもおすすめ、というわけでした。
これから12月末までの10週間しか販売しない商品であり、なおかつクリスマスに近づくほど(有難いことに)人気で完売となってしまうこともあります。週ごとの販売数は変わりませんので、この10月11月にぜひお見逃しなく、お買い求めいただけたら嬉しいです!

ついに明日10月14日(金)、ご予約開始日を迎えます! シュトレンセットの詳細は、明日をお楽しみに。
ストア紹介

パンと日用品の店 わざわざ

パンと日用品の店〈わざわざ〉は長野県東御市御牧原の山の上にポツンと佇む小さなお店。“よき生活者になる”を合言葉に、薪窯で焼いたパンと、食と生活それぞれの面から、独自の選定基準を定めて自分たちが心からよいと...もっと見る

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