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love letter from K. Season5「好きと嫌い」眠い目を擦って

ストア:KOZLIFE掲載日:2022/03/18
コンセプター・和田健司さんによるエッセイ「love letter from K.」。
KOZでのお買い物がもっと楽しくなるヒントをお届けします。
(c)Columbia Pictures Industries, Inc.
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眠い目を擦って

いよいよ春が訪れようとしています。日が少しづつ長くなり、冬眠していた植物たちが目覚め始めました。春には、僕達を新鮮な気分にさせてくれる不思議な力があります。暗いニュースが行き交う世の中ですが、皆さんは、ポジティブに過ごせていますでしょうか?LLFKはKOZLIFEのコンセプト“LOVE FOOD LOVE LIFE”のLOVEの部分を取って、ラブレターのようにお送りできたらなと始まった企画。ちょうどコロナ禍になる直前に始めて、もうすぐ50話を迎えようとしています。シーズン5のテーマは「好きと嫌い」。今回は僕にとって、なくてはならない「映画」について語っていこうと思います。

映画はお好きですか

映画を本格的に見るようになったのは、留学していたオランダでの生活でした。とにかく娯楽がなく、大学と家の往復の生活だったので基本的に夜は家で。夕飯を作り、映画を見ながら食べるという日がほぼ毎日続きました。そのクセは帰国しても抜けず、20年位が経ち、今は夕食こそ家族で食べるようになったものの、映画は週2~3本は必ず見ています。

これだけ続けても一向に熱が冷めないのは、やはり「映画の力」にずっと魅了されているからだと。2時間程度の非現実世界に没入すれば、その間だけは悩みや考えなきゃいけない事を忘れることができる。1冊の本を2時間で読んでしまうかのように、ストーリーや感情が心に流れ込んできて、見終わった後は何とも言えない余韻が残ります。短時間でどこかの世界へ行って帰ってこれるのですから、こんなに効率の良い心の旅はありません。

やめられない存在

おそらく通算2000作品位、かなりの本数を見てきましたので、映画を見る上で自分なりのパターンというかコツが色々と生まれてきました。バカバカしいものもありますが、一部をご紹介させてください。
・映画は夜
お子さんがいらっしゃる方は特にですが、やはり映画は夜の静かな時間に見るのをお薦めします。できれば部屋は暗めにして、手元にメモを置いておくのも良いですよ。何かインスピレーションが降りてくるかもしれません。

・テレビをダラダラ見るなら映画を。
テレビのバラエティーを見始めたつもりが、そのままダラダラと見続け気づいたら3時間が経っていた。僕も良くやります(笑)。あ~映画1本見れたじゃん!と後悔するも時既に遅し。同じ2時間でも映画にはメッセージが凝縮されていますから、得られるものが全然違います。

・食事をするなら字幕目線で。
夕食を食べながら映画を見るのもとても良い過ごし方。でも、日本食に多い小皿を使う料理はあまりお薦めしません。以前刺身を食べながら見ようとして、全然字幕を読めなかった事があります。(醤油こぼすし…笑)箸で食べる料理は手元を見る事が多いので、映画用の食事にはスプーン1本で食べられるものを用意します。食べ続けられる、多少冷めても味の落ちない料理。器はボウル系が良いでしょう。僕的ベストはタコライスかペンネ系です。視線は字幕だけを見ながら、片手にボウルを持って黙々と食べ進める事ができます。
・最初は予告編を
ここ数年は動画配信サービスで視聴することがメインなので、今日見る映画を再生する前に、気になっている作品の予告編を2~3本見ます。気に入ったらお気に入りリストに追加。映画を見る前って、やり忘れた事があったりと結構バタバタするので、落ち着いて見始めるためにも、インターバルの時間をつくると役に立ちますよ。

・邦題はあてにしない
洋画の場合、まぁまぁの確率で邦題が原作と違います。これは経験上ですが、見終わってから原作の洋題が気になって調べた所「なるほど!」となった事があります。タイトルが違う理由は、日本で馴染みのない英語を、わかりやすいように別のタイトルに付け替えているのですが、センスもろとも変更されてしまっている場合があるので、邦題はあてにせず、見る前にネットで調べておくと楽しさが増す事もあります。(意味が分からなくても、その言葉を目にしておけば最後に意味が分かった!みたいなケースも。)

熱量に触れる

どんな作品を見るかは、その時の気分に素直に従って選ぶと良いと思います。感動したい、刺激が欲しい、ワクワクしたい、思いっきり泣きたい、などなど…。映画って自分の気持ちをちょっと拡張してくれる存在。

常々思う事ですが、どんな映画でも作るのには大変な労力が必要で、そこには並々ならぬパワーが注がれています。観客は、その作品で人の心を動かしたい、社会にメッセージを投げかけたいという想いに触れる事ができます。中には構想何年という物もあるでしょう。それをたった2時間で体験できるって本当にありがたい事だなぁと。そしてその時間に考えた事は、きっととっても大切な事が多いはず。

さて、今夜はどんな映画を見ようかな。


つづく


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