ひとつのものを長く使うからこそ生まれる「経年変化」。そこには、付き合ってきた日々の経過や、自分好みに使ってきた痕跡があります。消耗とは違い、使うほど味のある風合いへと育つため、さらに愛着をもって使い続けたくなります。

経年変化を楽しめる素材には、鉄製フライパンなどの金属や、スプーンや器に使われる木がありますが、布もそのひとつ。ワンシーズンで買い換えると思いがちなTシャツなどデイリーユースの布製品も、よい糸、よい織り、よい縫製の3つがかみ合っていると実は長きにわたり楽しめます。

そんな布は使い込むほど柔らかくなり、肌に馴染みます。本当によい布製品は購入時の価格が安くはなくても、使った年数で割るとコストパフォーマンスだってよいのです。

例えばわざわざオリジナルの「パン屋のTシャツ」は、“度詰め”という密度を詰めて生地を編みたてているので、型崩れや斜行せず、生地がかなり安定しています。縮率（生地を洗濯したときに生地が縮む割合）も1％未満で縮みにくいのも特徴です。生地がしっかりしているので長く着用でき、少しずつ経年変化が生まれます。

色味が微妙にこなれた風合いに変わっていくとともに、生地のしなやかさにも変化がみられ、より柔らかに着心地がよくなります。まさに「布を育てる」感覚です。

定番として長く着ていける、James Mortimerのバンドカラーシャツも経年変化が楽しみになるシャツです。リネン生地の最高峰と言われるフラックス（亜麻）を原材料にした「アイリッシュリネン」という生地で作られています。

アイリッシュリネンは、光沢感があり柔らかな肌触りが特徴。吸水性、速乾性、耐久性に優れ、汗や湿気をすぐに吸収し放出する性質を持ち合わせているため、暑い季節でも熱がこもらず快適に着用いただけます。また、使い続けるほどに色が落ちていき、経年変化を楽しめる生地でもあります。

リネン生地は、最初は少しかたくゴワっとした感触になっていますが、洗い込むごとに生地が馴染んで変化していきます。リネンシャツならではの程よいシワ感も含めて、着るほどに楽しみが増えるシャツです。

うなぎの寝床の「もんぺ バタフライ」も、洗えば洗うほど独特な風合いが増していきます。生地として使われている久留米絣は、洗濯を繰り返すうちにうっすらと起毛し、肌に吸い付くような柔らかさになります。

生地の風合いとともに、色味も味わいを増すように変化していきます。もんぺは経年変化を楽しめるボトムスで、まさに「日本のジーンズ」といえる存在です。わざわざ代表の平田はそんなもんぺの虜となり、繰り返し着用して自分だけの1本を育てています。

使って洗って育てる布製品。手元に届いた新品の状態から、時間をかけて変化していく様子は、その人だけが味わえる特権です。みなさんもよかったら布を育て、使うだけではない楽しみを堪能してみてくださいね。

4/27（土）〜4/29（月・祝）と5/3（金・祝）〜5/5（日・祝）の期間中は出荷業務をお休みさせていただきます。ゴールデンウィーク前の発送は4/25（木）・5/2（木）午前8時までのご注文までとなりますので、ご入用のものはお早目のご注文をお願いいたします。なお、わざわざのパン・お菓子につきましては通常と変わらず、店舗営業日に休まず発送いたします。ご不便おかけいたしますが何卒よろしくお願いいたします。