業務用食器が好きだ。
いわゆる業務用の「無骨・堅牢・粗野・丈夫」といったイメージに、「純白・透明・素朴・質素」などの言葉を合わせたい。物としての耐久性がありながらも佇まいはシンプルで、その中に美しさを見出すことができる。デザインというデザインよりも、こう使いたいからこういう形になったという、削ぎ落とされた美しさが業務用食器にはあると思う。
作家の器ももちろん好きだけど、そればかり集めてしまうことはあまりない。「物」の観点から見て、全方向から良いものを見つけていきたい。例えば、業務用食器に工芸のグラスを合わせてみたり。敢えて外してみると、肩の力が抜けてくる。異なる文化をミックスすることで、視点が際立つ物選びをしたいと思い続けてきた。
2024/09/26