わざわざの「リブウール靴下」。オリジナル商品の中でも、一番はじめにメーカーと協力して企画・開発・製造した思い入れの深い商品です。足の冷えを取って快適に冬を過ごすための靴下を作ることができた、スタッフもお気に入りの逸品です。
“湯たんぽのようにあたたかい”が魅力のリブウール靴下。コンセプトでもあるこのキャッチフレーズは発売当初から変わらず伝え続けています。
わざわざのある長野県東御市は、真冬には氷点下となる日も多い地域です。この地域で寒さに負けずに快適に暮らしていくために、頼りとなったのが「ウール」でした。
かねてよりウールの肌着や靴下を愛用していた代表・平田。その優れた保温性・吸湿性を伝えながら、かつては他メーカーのウール靴下を店頭で扱っていました。ですが履き心地やデザイン性などあらゆる点において納得のいくウール靴下はなかなか見当たらず、探し続けていたのです。
ならば自ら作ろうと決めた2014年、ついにオリジナル靴下の企画が始まります。
“プロの助けを借りて、ウールの厚手で丈夫な靴下を作って頂くことになりました。これからサンプルのやり取りを繰り返し、わざわざらしい極めて普通の、しかし、何とも心地よい靴下を目指して作りますので、皆さん楽しみにしていて下さい。”
このとき頼ったプロというのが、同じ長野県にあるタイコーさんでした。大手アウトドア/スポーツブランドの靴下製造も手がけている大きなメーカーです。タイコーとの協働を経て、普通なら靴下に使わないという高級ウール糸を使った、湯たんぽのように温かい靴下が2014年冬に誕生したのでした。
最初に販売したリブウール靴下。パッケージにはパンの粉袋を再利用していました
また、「ホールガーメント製法」も発売当初から変わっていないポイントです。編み機から直接立体的に靴下を編成する製法で、縫い目がなく、手編みの靴下ようなやわらかい質感を出せるのが特徴です。特殊な技術を必要とするため、この製法ができる工場は全国でもそう多くありませんでした。
縫い目がなく手編みのような質感を出す「ホールガーメント製法」。
補強に向けたアップデート①
2014年登場のウール靴下はその冬に600足が完売。高級ウール糸にホールガーメント製法など、現在も変わらない点もある原型となりましたが、あたたかさにこだわるあまり耐久性に欠け、穴が空きやすいという課題がありました。
沢山のユーザーから頂いたご意見をもとに、再びタイコーと協議。穴の空きやすい部分の補強を求めて、翌2015年にアップデートを施します。靴下の裏側にナイロン糸を通すことで耐久性を高め、脱ぎ履きの際に爪が擦れて穴が空きやすいという課題をひとつ改善したのです。
このあとさらなる強度アップを目指し、糸を変えて試作を繰り返したこともありました。しかし肌触りの良さや経年変化の美しさが失われてしまうといった新たな課題も見られ、ウールの糸は変更しないことに。当初から変わらない仕様についても、何度も見直しを経てきたことで現在のリブウール靴下があります。
2018年からは3サイズで展開。サイズをより明確にし、足にフィットする靴下にするための仕様変更でした。
補強に向けたアップデート②
1度目のアップデートで「脱ぎ履きの際に穴が空きやすい」という課題は改善するも、そもそも摩耗への弱さは依然として残っています。使用している糸は通常の靴下に使わないような高級ウール糸。ものすごくやわらかく暖かく感じる反面、柔らかいので穴が空きやすいのです。
耐久性の高い糸を使えばより穴が空きにくい靴下になるでしょうが、「湯たんぽのように気持ちよく暖かい」というイメージは損なわれてしまいます。あくまで高級ウール糸の変更はせずに、2度目のアップデートを2019年に実施しました。
新たに、靴下の表側にウールとナイロンを一緒に編み込んで補強するという方法を採用しました。これにより、特につま先・かかと部分のウールの毛が靴との摩擦で抜けてしまい、生地が透けて薄くなったり穴が空いてしまうのを改善しました。
現在このウール靴下は、ウール83%/ポリエステル12%/ナイロン4%/ポリウレタン1%で作られています。発売後も試作と改良を何度も繰り返した結果、あたたかい、やわらかい、耐久性がある、フィット感を満遍なく表現できる、この配合に落ち着きました。現在もこのモデルを作り続けています。
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