こんにちは。grafの古屋です。
朝の光、窓からの風。そんな自然の気配に耳を澄ませたくなる季節がやってきました。
高く澄んだ音が、心と空間をやさしく整えてくれるティンシャ。この夏は、音からはじまる静かな時間を取り入れてみませんか?
ティンシャのルーツや魅力、そして現代の暮らしに寄り添うおすすめの使い方をご紹介します。
ティンシャは、チベット仏教に伝わる小さなシンバル型の音具。
金属製の円盤2枚を打ち合わせると、澄んだ高音が長く響き、空間や心を浄化するとされています。ヨガや瞑想の場面でも人気のヒーリングアイテム。
LIFE IS A JOURNEY!|TINGSHAW / ティンシャ
ティンシャのルーツ
今ではヨガや瞑想のアイテムとして目にすることが多いですが、もともとはとても神聖で特別な場面で使われる道具でした。
そのルーツは、チベット仏教の世界にあります。
ティンシャの澄んだ高い音は、精神世界と現実をつなぐ音と考えられていました。
「バルド儀式」と呼ばれる死者を導く儀式では、人が亡くなった後、魂が次の世界へ向かう道中で迷わないように、ティンシャを使い、その音で目覚めと気づきを与えるとされていたそうです。
また、神聖な存在を呼び寄せたり、逆に悪霊を遠ざけるために鳴らされることもあったそう。
儀式の「始まり」や「終わり」の合図としても使用されていました。
日本の仏具「りん」と役割がよく似ているなあと感じましたが、違うのはその音。
ティンシャの音色は、どこまでも伸びていくような限界のない澄み切った高い音をしています。倍音と言われる重なり合ったその美しい音の波動が空間を浄化し、気持ちをリセットしてくれます。
高音だけれど嫌悪感はなく、水面に波紋が広がるように、じわ~っと空間を広がっていく不思議な音です。
LIFE IS A JOURNEY!|TINGSHAW / ティンシャ
現代におけるティンシャの存在
ティンシャの伝統的な使い方には、細かなルールがありました。誰でも自由に鳴らせるわけではなく、僧侶や修行者など、特別な立場の人だけが使うものとされていたのです。
しかし今の私たちの暮らしの中で、ティンシャは誰でも自由に使える、ぐっと身近な存在になっています。
一番よく使われているのは、瞑想やヨガの時間。
「始める前に一回、終わったらもう一回、チーンと鳴らす」。このシンプルな使い方だけでも、不思議と心がスッと整って、空気が変わったように感じられます。
スタッフオススメの使い方
朝、カーテンを開けて、朝日を浴びながらティンシャを鳴らしてみてください。チベットでは、人々が部屋の四隅でティンシャを鳴らし、一日を始める習慣があるそうです。
キーンと澄んだ音が、寝起きのぼんやりとした意識にやさしく響き、脳と心に“今日を始める”スイッチを入れてくれます。
現代の生活は、どうしても頭に情報がいっぱい。朝から晩までスマホやPCにどっぷりな日も多いのではないでしょうか。
寝る前、ティンシャの音に耳を澄ませるうちに、頭の中のざわめきが静まり、自然と呼吸もゆったりに。スムーズな入眠の手助けをしてくれます。
ティンシャは小さくて軽く、持ち運びやすいのも魅力のひとつ。
旅先の宿で鳴らせば、見知らぬ部屋を一気に自分だけの安心空間へと変えてくれるはず。
日々と切り離された時間のなかで、心を落ち着けるお守りのような存在にもなってくれます。
ヨガや瞑想、朝のはじまり、夜のリセット、空間の浄化、気分転換…。使い方に正解はありません。
大切なのは「音に意識を向ける」そのひとときを、自分と静かにつながる時間として楽しむこと。ティンシャの音は、きっとあなたの暮らしのなかに、そっと寄り添ってくれます。
ぜひ一度お試しください○
LIFE IS A JOURNEY!|TINGSHAW / ティンシャ
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