「タオル」って、意識したことありますか?
基本の日用品であり、ある意味消耗品にもなりうるタオル。
特に家族がいるとなると、なかなかそこまでこだわり切るのって難しいですよね。
ただやはりタオルは素肌に触れるもの。
自分、もしくは大切な人を労るという意味でも、少しでもいいものを使えたら素敵ではないでしょうか。
今回はHOEKが心からおすすめできる「リトルサンシャイン」のタオルを、誕生のストーリーも踏まえご紹介させていただきます。
「リトルサンシャイン」が生まれるまで
1960年代のアメリカは、綿花の生産とともにタオルの生産もそして品質も世界随一でした。一人の技術者が仕込みから完成までを任され、タオルの設計、製織、精錬、 染色、縫製の工程の全てを同じ工場で一貫生産していました。アメリカには3大メーカーと呼ばれたスティーブンス社、フィールドクレスト社、キャノン社(後にフィールドクレスト社と合併)があり、全盛期のアメリカのタオルは、毎日の洗濯と天日干しや乾燥機の使用にも耐え、使い込むほどにしなやかで、肌触りや拭き心地がどんどんよくなる育成型のタオルでした。
そして1970年代以降になると、日本でも六本木などに、そんなアメリカ製のタオルを紹介するお店ができ、タオルにこだわりを持つ人たちを夢中にさせていたと言います。そして舞台は1990年代。ここで事件が起きます。海外からの安価なタオルの輸入攻勢のため、アメリカのタオルメーカーが無謀な価格競争と投機によるマネーゲームの対象となり、突如としてなくなってしまったのです。
140年以上も紡績(原料の繊維から糸の状態にするまでの工程)からの一貫生産を続けてきた産業が、そのような形で終わってしまったという事実。綿花の生産は世界有数でありながら、タオルの生産工場が今はアメリカに存在しないという現実……。その話を聞いた時は非常に驚きました。そんなことが急に起きたことで、当時アメリカでも日本でもタオル難民が多数出たそうです。
そしてデザイナーである日夏さんは立ち上がります。
愛用していたアメリカ製のフィールドクレスト社の「ロイヤルベルベット」というタオルへのオマージュとして、そしてそれを超えるタオルを目指して「LITTLE SUNSHINE(リトルサンシャイン)」というタオルを作り出したのです。
開発に約3年を費やし、試作も幾度となく繰り返したと言います。
全盛期のアメリカのタオルの技術を現在に取り入れ、綿花の産地や糸、素材に過剰に頼らずに、加工技術の力で定番となりうる納得のいくタオルを完成させたのです。
使い込むほどに拭き心地がよくなる「育てるタオル」
「リトルサンシャイン」のタオルは、よく吸いよく乾き、使い込むほどに拭き心地がよくなるのが特徴です。使い始めは少しかたく感じるのですが、次第にしなやかになる「育てるタオル」と言えます。そう、全盛期のアメリカ製のタオルと同様です。
撚りをかけたコットン100%の糸でパイルを織り、晒し、染め、そして表面のパイルがねじれて紐状になるまで繰り返し長時間洗いこむ、ロングパイルツイスト製法で作られています。このねじれた紐状のパイルが表面積を増やすことで吸水性に優れ、またバネのように伸縮し弾力があるので拭き心地もいいのです。
使用前
表面のパイル(ループ)がねじられているのがわかると思います。これにより、吸水性が増し、弾力も出るのです。
使用後
パイルにうねりが出ているのがわかると思います。まるでトイプードルの毛のように、表情豊かです。使用前は寝ていたパイルが、洗って乾かすと息を吹き返して立ち上がり、ふかっとやわらかくなります。
抜群の吸水性。「1秒タオル」とは
このタオルは東京の青梅にある「ホットマン」というタオルメーカーで生産されています。現在、厳密に一貫生産でタオルを作る工場としては全国唯一。タオルは染色から縫製といった、はじめから終わりまでの工程を同じ工場で生産することが望ましい商品の一つであり、それにより安定したブレのない商品が作られるのだそうです。
その老舗メーカーで、この「リトルサンシャイン」は「1秒タオル」という吸水性の良さの証である認証を取得しています。これは1cm角に切ったタオルを水に浮かべた時に1秒以内に沈むという実験をクリアしたタオルだけに与えられる称号です。以下の動画でもよくわかりますが、それだけ吸収性が良いという証拠です。
ギフトとしてもおすすめ
タオルギフトというと当たり障りのないイメージがありますが、「リトルサンシャイン」は、身も心も癒してくれる至福のタオルです。癒しを贈るという品物だと思ってください。きっと、実際に使ってみて、少し経った頃に、「あぁー、いいもの貰ったなぁ」と思ってもらえると思いますよ。
タオルギフトは、様々な年代の方にマッチしていただけるものかと思います。
新生活を始める年代の方にはもちろんのこと、親世代の大切な方へのプレゼントとしても重宝しますよ。
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先述の通り、とにかく「リトルサンシャイン」のタオルは「HOEK」が心からおすすめするアイテムです。ハンカチサイズのものから展開がございますので、是非一度お試しいただけたらなぁと思います。
色々語っても、タオルは使ってナンボですので。
大げさなことを言うようですが、このタオルに出会ってから、なんだか前よりも人生が心地よく感じられるようになった気がしています。
ちょっとしたことでもこんなにも気持ちが健やかになる、そんなタオルのご紹介でした。
ストア紹介
HOEK
HOEK(フーク)は、東京・原宿のセレクトショップです。
プロダクトデザイン、ハンドクラフト、ヴィンテージなど様々な分野から、食器、インテリア雑貨、日用品、オブジェ、家具、ファッション、キッズアイテムな...もっと見る