KINOのボタニカルシロップは、素材の組み合わせで香りを作り上げていく蒸留酒のジンをヒントに誕生したノンアルコールのシロップです。シロップでありながら甘いだけではない繊細な香りと奥深い味わいで、ご自宅用はもちろん、ギフトにも喜ばれています。
わざわざのある長野県の中には、“バーの街”として評判の高い松本市があります。和歌山県出身の野村仁嗣さんは、そんな松本市に移住し、修業期間を経て2019年にジン専門店のバー・KINOをオープン。しかし、翌年コロナ禍の影響で休業を余儀なくされ、苦しい時期を過ごしました。
そのような中でノンアルコールドリンクの思案と試作を始めた野村さんは、故郷の特産品である生姜に着目。スパイスやハーブの組み合わせで独自の香りを作り上げていくジンの考え方をヒントに、香りを楽しむノンアルコールシロップ「草譯(くさわけ)」を誕生させました。
草譯の名前は、さまざまなハーブやスパイスをすべて「植物=草」と捉え、その「譯(わけ)」を汲み取り、香りを整えることに由来しています。封を開けてグラスに注いだとき、最初に香ってくるのは爽やかなカルダモン。口に含むと、味わいの核となる生姜と丸い酸味のレモン、味わいの奥行きを生むバニラの甘さを感じます。コリアンシードがそれらの橋渡し役となり、一つひとつの素材が絶妙なバランスで整い、味わいを生み出しています。
お酒を嗜む方なら、ジンと炭酸で割ってもいいですね。ライムやレモンの果物を添えれば、香りと風味がさらに広がる1杯になります。お酒を飲まない方は、草譯とジンジャーエールでノンアルコールカクテルを楽しんでみるのはいかがでしょうか。
草譯に続く2つ目のボタニカルシロップとして誕生した「陽(ひなた)」は、カシア、シナモン、シナモンリーフ、レモンがもつ香りを源に、流れる一本の線をイメージして作られました。最初に香るのはニッキとも呼ばれるカシアの力強さ。続いてシナモンの優しい口当たりとシナモンリーフの甘みが感じられ、最後はレモンの酸味で切れよく味わえます。
野村さんが大切にしているのは「新しい香りを作る」ことではなく、「素材それぞれが最高の働きをする環境を作る」こと。草譯と陽には香料や保存料等の添加物は不使用。ハーブやスパイスの香りを引き立てるために、糖分としてグラニュー糖が加えられていますが、一般的なシロップのような強い甘さはありません。
水割りやソーダ割り、ロックで楽しむほか、肌寒い朝晩に体の芯から温まりたいときは、お湯割りにしてもいいですね。グラスに注ぐ際に直接漂ってくる香りから、飲んで鼻から抜ける香りへ。そして、グラスに残る香りへと、一口ごとに余韻を楽しみながらゆっくりと飲みたくなります。
KINOのボタニカルシロップには、時間の流れをゆるめてくれるような穏やかさがあります。日々忙しい方も時には少し手を休め、頭を休めて、ハーブやスパイスの香りを味わってみませんか。お酒を飲む人も飲まない人も一緒に楽しめるので、食事会の手土産としてもぴったりです。
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