ファイバーダウンと呼ばれる中綿入りの羽織りをKilka（キルカ）で作りました。羽毛のダウンと同等の暖かさがあるうえ、軽くて柔らかく、着心地抜群のファイバーダウンは、ご自宅でも洗えるのがいいところ。シーズンを通して常に清潔に着られるうえ、クリーニング代もかからない、万能素材なんです。

昨年ファイバーダウンのコートを作ったブランドをパートナーにして完成させたのは、きれいめに着られて、あったらいいなと思う仕様を詰め込んだ当店限定品です。

ダウンとはガチョウやアヒルなどの水鳥から採取される、ふわふわの羽毛の事。保温力が高く、コートにした時に軽くて暖かいのが特徴です。ただ、近年の様々な問題で、水鳥の飼育数が減少していることで、ダウンの採取量自体が減っていて、どんどん値段が上がってきているんです。


そんな中、ダウンの代わりとして開発されたのが、ファイバーダウンという新素材。超極細のポリエステルの繊維を絡ませる事によって、空気の断層を創り出すという新素材の特徴は、以下の4つ。


1、ダウンと同等の保温性がある
2、ふわっとしていて手触りが柔らかい
3、ダウンよりも軽い
4、ご自宅で洗濯できる


ダウンの代わりとなるよう開発されたのですが、結果、ダウンよりも使いやすさが上回った素材が生まれる結果になったんですね。

ご自宅で洗えるので、着るうちにうっすらと汚れてくる襟ぐりや袖口も、都度のお洗濯で常にきれいな状態で着られるのもいいなと思います。

フロント部分をどういうデザインにするかでコートの印象が変わります。ファイバーダウン素材で当店が作りたかったのは、きれいめのコートなので、前部分は比翼仕立てにしました。

ファスナーはバスト位置まででそこから上は2つのスナップで留める仕様ですが、それらを極力隠すことで、すっきりとした印象になって、一般的なダウンコートに見られるアウトドアやカジュアルな要素をなくしました。

ファスナーを開けて着た際は、襟が自然とできるようになっていて、様々な着方ができるのがいいなと思います。

裾を絞った際のドローコードが見えないように、内側にはスナップボタンを付けています。長くなったコードはまとめてスナップで留めてください。

また、袖口の内側にゴムを入れているので、腕にフィットし、風を通しません。コートを着た時のちょっとしたストレスを解消する仕様を詰め込んでいます。

シルエットは裾に向かってわずかに広がる型です。でも、裾にドローコードが通っていて、窄めてシルエットを変えることができるようにしました。

裾を絞らないフレア型はきれいめの印象が強いです。フロントファスナーを開けると軽さが出るので、街へのお出かけなどは、格好よく着られます。

裾をしぼるコクーン型は女性らしいやさしい雰囲気が出ます。裾が広がらないので、入り込む冷たい風もしっかりガード。着丈が102cmで膝が隠れる丈なので、お腹も太ももも冷え知らずです。

自転車に乗る方は、コートの裾が車輪に巻き込まれて残念な思いをされた経験がある方も多いはず。コクーン型だとそういったお悩みも解決できると思います。

防寒用のコートは、ワンシーズン通して毎日着るものなので、重さや毛玉などによるストレスが無いものを選びたいと考えます。羽毛のダウンの変わりとして生まれたファイバーダウンシリーズは、そういった冬のストレスを解消して、さらにはお手入れのコストもわずかという、お財布にも優しいコートです。