こんにちは、バイヤー楠です。湿度の高い日本の夏は、吸湿性、放湿性の高いリネン素材の良さを実感できるので、リネンのカーディガンを目にする機会も多いと思います。ただ一言でリネンといっても、その質感は様々。バイヤーをやっていて、様々な服を手にしてきましたが、作るアイテムに適した生地を選ぶのは、デザイナーの知識と経験、センスが出るものだなぁと思っています。

当店別注のリネンのカーディガンは、すでに販売開始から8年目を迎えるアイテムなので、お馴染みの方も多いと思いますが、人気の理由はトロンとしたジャージー生地のもたらす着心地の良さ。猛暑と言われる今年の夏はいつも以上に着る機会が増えそうです。

DAYSとコラボレーションして作ったこのカーディガンは、ほんのりと光沢があるリネンのカットソー地。とろみがあって肌触りがいいのが特徴で、リネンの良さはそのままに、素材特有のざらっとした質感がないのがいいところです。

先日、バイヤーが集まるミーティングがあり、全員が会議室に集合したのですが、暑い中、出勤をしたせいですでに疲労感を感じていたところからキンキンに冷えた会議室でのミーティングで、バイヤーの加藤が調子が悪くなってしまいました。「寒い寒い」というので、私が持っていたこのリネンのカーディガンを貸してあげたのですが、会議が終わるころに「このカーディガン、すっごくいいですね。ロングセラーな意味がわかったかも！」というのです。

加藤がいいと感じたポイントを深堀りして聞いてみると、「冷え切った体に羽織ってもちゃんとあたたかくて、しかも気持ちいい。強い日差しを浴びて肌が弱っているからか、刺激のないとろみのある生地の心地よさが、想像以上でびっくりした。」とのこと。

強い日差しを浴びて熱を持った肌に張り付かず、汗をかいてもすぐに吸収してくれて、素早く乾かしてくれる。乾かす時に体温を下げてくれるので、肌を快適な状態にキープしてくれる、というのがリネンのいいところ。DAYSのデザイナーさんも、「数多くのリネン生地を手にしてきたけど、これだけ質のいいとろみを持つジャージー生地はなかなか見つからない」と言っていました。

そのとろみはしっかり計算されていて、カーディガン自体は、ゆったりとしたシルエットなのに美しいドレープを生んで、縦長に見えます。体のラインを拾わず、楽に着られるうえ、きれい見えするのは、質のいいリネンのカットソーだからこそなんですね。

この夏は「肌を露出するより、リネンを羽織ったほうが涼しい」というのをまさに実感しています。とろみのあるカーディガンはたたむとコンパクトになるので、お出かけ先にお供させるのもあり。先日、「国宝」という映画を見にいきましたが、キンキンに冷えた映画館の中で、上映時間3時間の超大作を楽しむことができたのも、このカーディガンがあったからかもしれません。

今シーズンは、在庫限りで販売終了となります。真冬以外は着られる定番のアイテムなので、この機会にぜひお求めください。