使うことで、応援につながる「クロワッサンたわし」。
台所の片隅に、思わず目が留まる小さな存在。
それが遠くの誰かの仕事や暮らしにつながっていると思うと、
少しめんどうな洗い物や、義務感のあるご飯づくりも、
「もうひと頑張りしよう」と背中を押してもらえる気がします。
「編んだもんだら」は、東日本大震災で被害を受けた宮城県各地で作られているアクリルたわし。
今回特別に、「クロワッサン」の形で編んでもらいました。
代金(700円)のうち40%は編み手のお母さんたちへ、残りは原材料費や活動資金として使われています。アクリル100%の毛糸で編まれており、洗剤を使わず、水だけで汚れが落ちる環境にもやさしい道具。ころんとした形と、ひとつひとつ異なる表情は、使わない時間もキッチンに置いておきたくなるかわいさです。
製作を手がけているのは、被災地で活動する「さざほざ」の手しごとプロジェクト。
被災後の暮らしの中で、お母さんたちが自分のペースで編み続けてきた手しごとです。
タグには編み手の方のお名前やニックネームが書かれていて、
「どんな方が編んだのだろう」と、つい想像がふくらみます。
もともとこの地域では、鍋の焦げを落とすために、ワラを束ねた「もんだら」と呼ばれる道具が使われていたそう。土地に根付いた暮らしの知恵を、今の台所で使いやすい形にしたのが、このエコたわしです。
時間が経てば、復興も進み、日常は当たり前に戻っていきます。
それでも、ときどき思い出すこと、想いを向けることが、大きな傷を抱えた方々への静かな支えになるのかもしれません。
2026/02/07