三重県四日市市の萬古焼（ばんこやき）。粘性の高い独特な土を用いた、軽く硬く焼き締めた急須作りが特徴です。
南景製陶園は1913年に陶土の製土業として創業され、1972年に急須窯元に。萬古焼の産地で独自に土を配合し、急須やお茶のシーンを中心に製作されています。

イギリスに見られる紅茶のティーポットのような形ですが、それにしては少し小さい。中国茶の急須のようにも見えますが、それにしては少し大きい。大きさのイメージとしては、日本茶の小ぶりな急須くらい。

そんな無国籍感が魅力の急須です。

容量は約300ccで、やや小さめの急須といったサイズ感です。大きめの湯呑み約2〜3杯分淹れられます。

中国茶や紅茶、粗めの緑茶を淹れるのに適しています。酒器としても、お使いいただけます。

貫入とは、表面の釉薬に、細かなヒビを意図的に生じさせる伝統的な手法です。貫入部分に墨を浸透させてつくっています。最初から墨が入っていますが、使ううちにだんだんと貫入部分にお茶の色が染み込んできます。使い込むことで育つ経年変化を楽しんでいただけます。

使い始めは、稀にピキッと新たな貫入の入る音がする場合がありますが、問題なくご使用いただけます。

急須の胴本体に直接穴が開けられている、胴穴式の共茶漉し。一つ一つ、職人が手作業で穴を空けています。ステンレスの茶漉しは金気を感じることもありますが、共茶漉しでは、茶葉そのものの味を愉しんでいただけます。茶漉しの仕様上、細かな茶葉は向いていません。

注口の先の形は、液垂れを減らせるように工夫されています。

急に大きく傾けますと、蓋周りからお湯がこぼれてしまうことがあります。緩やかな角度で注ぎ始め、ゆっくりと傾けていってください。

▼共茶漉し急須
・茶漉し部分は、他の食器とぶつかったり、強く押すと破損の恐れがありますので、ご注意ください。
・直火にはかけないでください。
・食洗機で洗浄する場合、ご使用状況によっては破損の可能性があります。個別に手でお洗いいただくことをお勧めします。
・茶ガラは水やお湯でさっと流し、よく水を切って乾かしてください。時々、日光に当てて乾かしますと、より衛生的です。
・茶渋が気になる場合は、 薄めた食器用酸素系漂白剤に一晩浸していただくと、きれいになります。 匂いが残らないようしっかりとすすぎ、よく乾かしてください。

▼炻器（せっき）について
・中性洗剤などをご利用ください。 器を傷つける恐れがありますので、研磨剤付きスポンジ、金属たわし、クレンザー等のご使用はお止め下さい。
・原材料に鉄粉の入った陶土を使用しており、表面に黒く班が出る場合がありますが、 素材の風合いとしてお楽しみください。

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