心に飛び込む出版社・遊泳舎さんの“言葉を楽しむ辞典”「YUEISHA DICTIONARY」。
『名前のないことば辞典』は、オノマトペ(擬音語・擬態語)、感嘆詞などをイラストを用いて紹介した絵本のような辞典です。
「わくわく」「もじもじ」「だらだら」など、日常で何気なく使っている感覚的で曖昧な言葉約300語を、いぬ、ねこ、ぶた、くま、はりねずみなどの動物たちが、ストーリー仕立てでコミカルに紹介しています。
古事記や万葉集の時代からある「言葉じゃない言葉」の奥深さを、楽しく学べる一冊です。
1980 年、佐賀県生まれ。猫2匹と暮らしながら絵を描いている。主な著書に『どうぶつせけんばなし』『画集 小八』(えほんやるすばんばんするかいしゃ)、『おべんとういっしゅうかん』(学研プラス)、『ポテトむらのコロッケまつり』(文:竹下文子、教育画劇)、『たくはいびーん』(文:林木林、小峰書店)など。好きな名前のないことばは「ごろごろ」。
オノマトペ(擬音語・擬態語)、感嘆詞などのうち、同じ語が2つつながった言葉のこと。呼び名がないため、本書では「音みたいなことば」や「ふたごことば(造語)」などと呼んでいる。
ある日、某輸入食品店のレジで量り売りのコーヒー豆を注文したときのことです。店員さんに「これを二百グラム、ええと……あの……これを……」と、なぜかいきなり頭が真っ白になりました。豆を〝挽く〞というワードがどうしても出てこなくなったのです。店員さんは笑顔で優しく、うんうんと相槌を打ちながら私の口から〝挽く〞という言葉が出るまでゆっくり待ってくれたのですが( しばらく泳がしやがったな、とあとで思いましたが)、私は身振り手振りと一緒に「あの、豆をこう、ガリガリ……」と必死で伝えたのです。
やっと店員さんが「お挽き、して?」と誘導してくれ、「そうそれ! 挽いてください!」と晴れて頼めました。その場に安堵の空気と笑いが生まれ、「ガリガリ」が手伝ってくれたかもなと振り返って思ったのでした。
こんなふうに日常では気がつかないくらい、物事を表現する際に便利に使ってしまっている「名前のないことば」たちを、いぬ、ぶた、あひる、くま、かめ、ねこ、はりねずみの7種類の動物たちの日常に溶け込ませてまとめてみました。どこかの小さな町でこんなことが繰り広げられているかもしれない、と読んで楽しんでいただけたらと思います。
出口かずみ
装丁にもこだわった本書は、本棚で長く楽しみたい一冊です。
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現在、「こころ」をテーマにした夏のブックフェアを開催中です。
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読み終えたあとに自分の「こころ」と健やかに繋がれるような、心の栄養となる一冊をご紹介しております。
散りばめられた言葉たちが、皆さまの心に爽やかな風を運んできてくれますように。
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【8月末まで】親子で一緒に、ひとりでじっくり。「こころに栄養🌿夏のブックフェア」
「つくる」で心整うひとときを。ユリアン・マターものづくりの哲学
絵本作家出口かずみさんによる、絵本のようなことばの辞典。「わくわく」「むちむち」「もじもじ」など、オノマトペの中でも同じ語が2つつながった300の「名前のない言葉」がぎゅうぎゅうに詰まっています。