油を見極める、一つのルール。
以前、油についてのご質問をいただいたことがありました。
“「菜種油は加熱に不向き、と何かで見たことがあります。成分に含まれるエルシン酸が良いものではないという記事でした。今はいろんな情報がありすぎて、ふるいにかけて見極めるのが難しいです…」”
この質問で一番興味を感じたのは「情報がありすぎて見極めるのが難しい」というメッセージでした。
世の中には日々新しい情報が飛び交っています。油そのものが悪のように思えてくるような情報がある一方で、体によいという情報も多々あります。オリーブオイルが糖尿病にいい、菜種油はカロリーが低いからお菓子にいいなど、あげればキリがありません。
大事なことは、細かいことを知りながらそこに集中せず、物事を俯瞰で大きく見ること。物事には2つの側面が必ずあり、良い面があれば、必ず悪い面もあるのです。一つの悪を排除しようとすると、必ず無理が生じ、どこかに亀裂が走ります。
質のいい材料から、きちんと作られた油を適量摂ること。これは体に良いと聞いた、悪いと聞いた、これが入っているからいけないという情報は捨てて、自分の想像力の範囲内でわかるものを買いましょう。
身近にあるもので作られた、手作りの食品と同じ。それは誰かがあなたを思って心を込めて作ったものです。
わざわざの読み物
「わざわざの読み物」では、パンと日用品の店 わざわざの開業から過去11年間に渡って公開された記事を再編集してお届けしています。
今週は、2012年に書いた「油の話」がリバイバル。基本の油の選び方から現代の情報過多時代を生き抜くコツなど、話がエンドレスに広がっていく世界観はわざわざそのものを表しているかのようです。
スマホ片手に買い物するのが当たり前になった今だからこそ、また読みたくなる油のお話。ぜひ、ご覧ください!
わざわざではこんな油を販売しています。
ストア紹介
パンと日用品の店 わざわざ
パンと日用品の店〈わざわざ〉は長野県東御市御牧原の山の上にポツンと佇む小さなお店。“よき生活者になる”を合言葉に、薪窯で焼いたパンと、食と生活それぞれの面から、独自の選定基準を定めて自分たちが心からよいと...もっと見る