東屋の浅鍋 大。伊賀の土で作られたこのお鍋は多少?気をつかうトコロはありますが、その分かわいらしくもあり、ずっと良き相棒でいてくれる。私にとってはそんなお鍋です。
自慢は遠赤外線。土鍋で作った料理は美味しく感じます。それは炭火焼と同じで、土鍋から遠赤外線が発生しているから。食材の芯まで熱を伝え、じっくりと火を通すため野菜はホクホク、お肉はトロトロ。ふっくらとした柔らかい味わいになります。
見た目も大切。どっしりとした佇まいに、ぷっくりとボリュームのあるお鍋の縁。粗い土のザラっとした肌の質感。表情のある釉薬。そして浅い。いつもの鍋より浅く、その分直径が大きめ。並べた材料がお汁に沈むことなくキレイに見えるのも使ってみて気に入ったところ。
欠点もあります。水が漏れることもあります。まずは目止めという作業が必要です。ただ目止めをしても漏れることはあります。伊賀の土は荒いので仕方のない事。その代わり直火にかけても大丈夫。という土鍋の為のような土。使い続けることで焼き締まり、漏れが無くなっていきます。
最初は強火は自粛。使い始めは弱火か中火くらいまでにしてください。大きなひびが入ってしまう事があります。使っていくことで強火も使えるようになるので、それまでのガマン。
土鍋で作った料理は芯から火が通り、味が染み出ておいしくなります。そのおいしさの秘密は、ざらざらとした伊賀の土にあります。
伊賀市はその昔、琵琶湖の水底にあったそう。その時代の地層から採れる粘土が伊賀焼の材料になっています。粘土には動植物などの有機物が多く含まれ、窯で焼成した時に燃え尽きることで細かな気泡のある素地ができあがります。
この気泡は熱を伝えにくくする点があり、火にかけてもなかなか鍋の温度が上がりません。ですが一度温まると熱をたっぷり蓄え、火から下ろしても暫くはぐつぐつと音を立てるほど。とろ火でじっくりと煮るように芯まで火が入り、食材の旨味を引き出す。まさに土鍋向きの土でできているのです。
土鍋は寒い冬に大活躍。寄せ鍋にキムチ鍋。豆乳鍋も大きな鮭の入った石狩鍋と熱燗で最高に楽しみです。でも、出来れば季節を問わずいつでも使ってください。
伊賀の土は粗く、直火に強い反面、水分を吸収します。鍋の底の匂いを嗅ぐと昨晩のお鍋のイイ匂いがします。(結構クセになります…)長い間使わないと土鍋の土の中に吸収されたお出汁の栄養分が良くない匂いに。
土鍋は焼き・蒸し・炊く、煮るのオールラウンドプレイヤー。(揚げるはやめてください)少ない材料で作る手軽なおつまみも土鍋で作ると素材の良さが出ておいしい。そのまま器として、豪快なセンターピースにすると気分ものってきます。育てる意味も含めて、週1回くらいを目標にお使いいただくのがおすすめです。
浅鍋は型を使わずに成形するためサイズに個体差があり、同じ種類でも大きさや形に差があります。
伊賀焼に使われる土は粒子が粗く、紙やすりを触っているかのようにザラザラしているため、手挽きの際は手が痛くなるのだそう。扱いづらい粘土を熟練の職人が丹念に捏ね、ひとつひとつ轆轤(ろくろ)にかけて形作っています。
歪みのあるもの。鍋縁が厚いもの、やや薄いもの、深さが異なるもの。いろいろあります。
違う色に見えますが、実は同じ釉薬で作られています。
焼き物は焼成時に、素地や釉薬に含まれる成分が酸素と結びついて、色味や質感が出ます。さらに窯内の空気の対流によって、温度や酸素濃度の度合が異なるため、色合いの差が出てくるのだとか。
石灰の場合、酸素が少ない場所では青味がかり、濃いところではピンクがかったものになります。
自然素材でできた粘土と釉薬にはさまざまな成分が入っており、模様や表情があります。
粘土の中に含まれる鉄分が溶けて、表面に噴出した黒や茶色の斑点「鉄粉」。素地と釉薬の収縮差によって現れるヒビのような模様の「貫入(かんにゅう)」。素地の中にあった小石が爆ぜて表面に出てくる突起「石はぜ」。
鍋の内側中央には釉薬が掛かってない「釉薬はげ」が5箇所がありますが、製作上の仕様となっており、問題なくお使いいただけます。
窯から出した時に初めて分かる質感や色合いがあり、それぞれに個性があります。
「さてお鍋で料理を作ろう!」と取り掛かる前に。土鍋の大事な儀式「目止め」をします。
使い始めの土鍋は目に見えない隙間だらけで、鍋底から水漏れがしてしまう事も。そこでお粥を炊くことで、デンプン質が細かな隙間を埋め、水漏れを防ぎます。
目止め作業は、鍋に8分目まで水を注ぎ、水の量の1/5の冷や飯を入れます。弱火でゆっくり炊き、お粥ができたら火を止め、そのまま1時間以上置きます。しっかり目止めしたいときは一晩置いても大丈夫です。
お粥を取り除いたら、やわらかいスポンジで水洗いをし、風通しのよいところで乾燥させてください。
鍋には個体差があります。一度の目止めで水漏れしないものもあれば、何度か目止めをしても水漏れしたりするものもあります。伊賀焼ではよくあること。目止めの回数に関わらず、何度も調理をすることで、土鍋の土が焼き締まって水漏れしなくなります。
伊賀焼は火に強い焼き物ですが、ひび割れ防止の為、「強火はNG」です。多少のヒビは問題ありませんが、大きくひび割れてしまうと、割れてしまうことがあります。
使い始めの内は弱火から少しずつ慣らして、何度か調理をしたら、中火に。強火はだいぶ育ってから。弱火から少しずつ強くしたりと、注意が必要です。
また、空焚きした鍋に冷たい水を入れたり、熱い鍋を濡れ布巾の上に置くなど、急激な温度差も厳禁です。パコンっと割れることがあります。液体を先に入れてから火にかけたり、火からおろす時は鍋敷きに置いたりすると安心です。
鍋底に大きなひびが入ったとき、「割れてしまうかも?」と心配になりますが、伊賀焼においては意外と大丈夫。そのままお使いいただけることが多いです。
土鍋には無数の小さな気泡があいており、火にかけると熱膨張し、冷えると収縮する現象を繰り返すことで、火に慣れ、焼締まっていきます。大きなひびも同じように、焼き締まる事で、水漏れしなくなっていきます。
昔話に出てきそうなシンプルな木蓋です。
木曾サワラでできた木蓋の肌は滑らかな手触りで、ほんのりと良い香り。水に強く、調理道具として長くお使いいただけます。アーチ型の取っ手は持ち上げやすく、軽い仕上がり。熱い鍋に蓋をしていても熱くないのがうれしいところです。
無垢の木曾サワラで作られた木蓋は、色やにおいがしみ込みやすいですが、使う前に水で軽く濡らすと抑えることができます。木蓋は使い込むことで、全体的に飴色になってかっこいい雰囲気に育っていきます。
お届け時や保管時、木肌に油染みのようなものが出ていることがありますが、木曽サワラに含まれる木ヤニ(樹脂)がにじみ出たものです。
木ヤニは木材の耐水・殺菌性を高めるものであり人体には無害です。ベタつきが気になる場合は、消毒用のアルコール(エタノール)で拭き取るか、サンドペーパーで削りとってください。
平成9年の創業以来、信頼できる国内のつくり手と協働し、生活の為の道具を生み出している東屋。この国の暮らしの歴史の中で生み出され、永く愛用されてきた、数々の道具。いつも静かにそこにあり、確かに役に立つ。そういうたくさんの「もの」と心地よく調和し、豊かな時を過ごすことができるように、「もの」と、「もの」を作り出す仕組みの創造を目指しています。
心のこもった品物をしっかりと包み、贈り物をそっと引き立てるラッピング。
贈られた方にも喜んでいただけるよう、心を込めてお包みいたします。
※複数商品ある場合は、どのアイテムをどのラッピングで包むか備考欄にご記入ください。
※箱の形状、色などは変更となる場合があります。
※画像の色はブラウザや設定により、実物とは異なる場合があります。予めご了承下さい。
- カテゴリ
- 生活雑貨 > キッチン用品・調理器具 > 鍋・フライパン
- ブランド
- 東屋
- タグ
- 新生活 | 手仕事・ハンドメイド | ラッピング可
- サイズ
- 浅鍋:約φ370×H105mm
木蓋:約φ305×H50mm
- 容量
- 約4.3L
- 重量
- 浅鍋:約4.5kg
木蓋:約325g
- 素材
- 伊賀土、黒飴釉/石灰釉、木曽さわら
- デザイン
- 渡邊かをる
- 製造
- 耕房窯(三重県伊賀市)
山一(長野県木曽郡)
- ブランド
- 東屋(東京都渋谷区)
- 備考
- ・電子レンジ、IH、食器洗浄機・乾燥機使用不可
・食器用洗剤を使用すると香りが土鍋にしみ込む場合がありますので、使用はお避け下さい。
・揚げ物をすると底から油が染み出し、引火する場合がありますので使用しないで下さい。
・空焚きや急激な温度変化によって鍋が破損しますのでご注意ください。
・火から下ろすときは鍋敷きに置いてください、鍋底が大変熱くなりテーブルを傷めます。
写真は【浅鍋 小】を使用しています。