わざわざでは「毎日食べる日々の糧になるのは食事用のパンだけ」というポリシーで、お客様の健康を損なうことがない健康的なパンを目指しています。
焼いているのは、薪窯で焼いた自家製酵母のカンパーニュと、超長時間発酵の微量イーストの食パン。どちらも24時間以上低温で発酵させて粉の旨みを存分に引き出し、飽きのこない、毎日食べたいパンを作っています。
毎日食べても飽きない味というのは、普通の味ということで、つまりは特別に美味しくてはいけません。ひと口目が明らかに美味しくてはいけないし、それは一般的に一口目の美味しさというのが表層的な美味しさであり、甘かったり、濃かったり、インパクトのある味であることが必要なので、そういう派手な美味しさは毎日食べるものには要らないと考えています。
そして、わざわざの厨房には冷暖房の設備がありません。温度管理できない工房の中で手持ちの武器(冷蔵庫や石窯)を工夫しながら生地の発酵管理をし、データを取り、できる限り一年を通して同じパンを焼こうと努力していますが、一年中を通して同じパンは焼けません。
パンは生き物です。パン生地の中にある酵母は微生物の一種なので、呼吸をしたり、餌を食べたりしながら生きています。日々のデータを基にして酵母の状態を細めにチェックし、おおよその状態をつかみながら、季節によって違いを持ったパンを今日も販売しています。
今の時期は冬のパン。冬の薪窯は働く人にもパン生地にも優しく、薪窯の良さを実感させてくれます。昼過ぎになるとせわしなく動くスタッフとは裏腹にパン生地はゆっくりとのんびりと発酵していきます。マイペースな生地に付き合いつつ、できる範囲で発酵を促します。
冬のパンは少し身が引き締まった蛋白な味になります。酸味も少なく控えめな味は、ビーフシチューなどのこっくりとした料理によく合います。季節に応じたパンの味は、自然そのものを体感しているような気がしています。私たちはその季節季節の味わいを大切に、誇りを持ってパンを製造しております。今日はこんなパン、明日はこんなパン。一期一会のパンをお楽しみいただけたら幸いです。
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パンと日用品の店 わざわざ
パンと日用品の店〈わざわざ〉は長野県東御市御牧原の山の上にポツンと佇む小さなお店。“よき生活者になる”を合言葉に、薪窯で焼いたパンと、食と生活それぞれの面から、独自の選定基準を定めて自分たちが心からよいと...もっと見る