漠然とした不安に、文学はどう寄り添ってくれるのか。
なぜ、SNSでつながっているのに孤独なのか?
なぜ、「普通」に合わせるほど苦しいのか?
なぜ、頑張っても満たされないのか?
本書は、20代〜30代が抱える「SNS疲れ」「タイパ志向」「承認欲求」といった現代特有の苦しみを、文学作品を通してひも解く文学入門書です。
カミュ『異邦人』、カフカ『変身』、村上春樹『象の消滅』、村田沙耶香『コンビニ人間』など10の名作を、高校の国語教師である著者が“現代の悩み”に重ね合わせて分かりやすく解説します。
本書に即効性のある解決策はありません。
AIのように、すぐ答えが返ってくるわけでもありません。だからこそ、本書を通して、簡単に答えの出ない問いに向き合い続ける「体力」が身につくはずです。
山形県生まれ。早稲田大学卒。インターナショナルスクール勤務を経て、現在はIBJAPANESE オンラインスクール代表として、国内外の生徒へのオンライン指導を行っている。著書に『文学のトリセツ』(五月書房新社、2020年)、『「感想文」から「文学批評」へ:高校・大学から始める批評入門』(小鳥遊書房、2021年)、『詩のトリセツ』(五月書房新社、2021年)、『生き抜くためのメディア読解』(笠間書院、2021年)、『やさしい文学レッスン』(雷鳥社、2021年)、『あじわう文学レッスン』(雷鳥社、2022年)がある。
【第1部】
日々のコミュニケーションが苦しいあなたへ
第1章:その「いいね」は、本当に必要?
──カミュ『異邦人』に学ぶ「空気を読まない」生き方
第2章:つながるほど、心は遠くなる?
──イヨネスコが暴いた「わかり合えなさ」の正体
第3章:AIが決める、あなたの「格付け」
──カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』の予言
第4章:「いつか」が来たら幸せになれる、という呪い
──ベケット『ゴドーを待ちながら』症候群
第5章:タイパ重視の「倍速再生」で失われる、私たちの感性
──村上春樹『象の消滅』からの警告
第6章:「自分らしく、でも浮かないように」という無理ゲー
──村田沙耶香『コンビニ人間』が暴く「普通」という地獄
第7章:誰かの「地獄」を見て見ぬふりをする、私たちの日常
──川上未映子『ヘヴン』で読み解く暴力の本質
第8章:親からの期待が重すぎて死にそう
──カフカ『変身』が突きつける「家族」という名の檻
第9章:やりがいの裏にある、終わらない「砂地獄」
──安部公房『砂の女』が暴く労働の真実
第10章:悩んだまま生きていく技術
──中島敦『悟浄出世』と歩む「答えのない問い」との付き合い方
漠然としたもやもや、言葉にできない違和感に「不安なままの自分でも良いんだ」と側でそっと見守ってくれるような一冊です。
スマホを置いて、今夜はこの本を開いてみませんか?
学生さんへの贈り物にもおすすめです。
親子で一緒に、ひとりでじっくり。
現在、「こころ」をテーマにした夏のブックフェアを開催中です。
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読み終えたあとに自分の「こころ」と健やかに繋がれるような、心の栄養となる一冊をご紹介しております。
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作家たちが悩みながら「時間」をかけて名作を書き上げたように、本書で「時間」をかけて自分自身と向き合ってみませんか?