わざわざのオリジナル商品はパンから始まったと思っています。パンを作るように生活に必要不可欠なものを作ってみようと最初に工場と一緒に作ったのが、ウールのリブウール靴下です。靴下工場のタイコーさんとそこから協同が始まり、残糸ソックスやザンシンバッグが生まれることになりました。
わざわざのオリジナル商品は必要以上にデザインされていません。それをやるとコストが高くつきお客様へ提供する価格が上がるのと、工場に負荷をかけるのが嫌だったからです。適度なラインで折り合いをつけて作るのが、一番いいと考えて、いい塩梅で作ることを心がけています。
わざわざの2種類の食事パンは毎日焼いて、毎日食べても健康を損ねないもの。そんなパンと同じようにこだわりすぎず、毎日身につけても飽きないものづくりをするというのが基本スタンスです。商品選定基準と同じようにものづくりのルールも定めています。こんな基準で作られたものが好きな人は、きっと好きだなと感じていただける商品です。
わざわざものづくりのルール
1.世の中に見当たらないから作る
自分の心にぴったりフィットするものって、なかなか見つけられない。わざわざが全国を周りいろんなものを探し歩いてきて思うこと。あれのここがちょっとこうなっていたらいいのに、ここさえ良ければ100点なのだけど、どうしても見つからなかった時には自分たちで作ろう。そういうものを探している同じような感覚の人がきっといるはず。痒いところに手が届く自分たちが本当に欲しいものを作りたい。
2.工場の技術を活かし、生産効率のよい作り方を目指す
わたし達はこんなものを作りたいけれど、作り方をよく知らない。だから最初に工場に勉強に伺ってどんなことができるのか、どんな技術が得意なのかを知ることからわざわざのものづくりはスタートする。長く愛される定番商品を作りロングセラーになれば、工場の経営は安定するかもしれない。生産過程でロスが出にくい仕様になれば工場の利益も高まり、お客様にも適正な価格で提供することができる。工場と協働して作るのがきっと誰にとってもいいはず。
3.生産者との良好な関係性。
自分で選んで買ったものが、自分にとって良いものであった時、人は嬉しい。丈夫で長持ち、ずっと使っていても飽きのこないものには愛着がわく。そんなものを選んだ自分が誇らしくも思える。使っても壊れない耐久性の高い商品は、いつまでも人に愛されて捨てられない。ゴミにならないものを作りたい。買う前から買ったものはいつか必ずゴミになることを忘れずにものづくりをしていきたい。
4.きちんと作られたもの。
全国の工場に通っていると、たくさんの困り事を目撃する。足繁く通うことで見えてくる新しい視点が「本当にものづくりをする必要があるのか?」だった。工場は従来のものづくりのシステムに困っている。余った材料、大量に売れ残った商品、厳しい検品で出荷できなかったいわゆるB品。そういった品々に新しい命を吹き込み、世の中に送り出したい。
5.環境に配慮したもの。
工場に通ううちにゴミになるものを作りたくないという思いがどんどん強くなっていった。海洋プラスチックも世界的に問題になっている。できることから始めよう。まずわざわざのオリジナル製品からプラスチックごみが出ない仕様に変更していくことに決めた。すぐ捨ててしまうビニール袋を使わず、徐々にプラスチックの個包装から切り替えている。ゆくゆくはわざわざで買い物をするとごみが殆ど出ないというしくみを作るのが目標である。
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ストア紹介
パンと日用品の店 わざわざ
パンと日用品の店〈わざわざ〉は長野県東御市御牧原の山の上にポツンと佇む小さなお店。“よき生活者になる”を合言葉に、薪窯で焼いたパンと、食と生活それぞれの面から、独自の選定基準を定めて自分たちが心からよいと...もっと見る