みなさん、南部鉄器はご存知でしょうか?
近年、さまざまな色や形が登場しており、ヨーロッパを中心とした海外でも人気の岩手県を代表する伝統工芸品です。
スワローポットやいがぐりあられ、スキレットなど、南部鉄器は縁日でもとても人気の商品です。
ひと昔前は、鉄の黒色と伝統的な鉄瓶の形が主流でしたが、最近ではカラフルでモダンな形のものもたくさん販売されています。
でも魅力的なのは見た目だけではありません。
実は、女性にうれしい性能を持ってるのが南部鉄器。本日はその魅力をお伝えしていきたいと思います。
日々のお料理に
最近の南部鉄器は、直火だけでなくIHコンロで使用できる製品も多く登場しています。
基本的には弱火~中火での使用になりますが、蓄熱性が高く、その熱を全体へまんべんなく伝えることができるので、料理にムラなく芯まで簡単に火が通ります。
また、一度溜め込んだ熱は冷めにくく、南部鉄器で沸かしたお湯は、一般的なやかんに比べ倍近い時間温かさが継続します。
さらに、南部鉄器は使い込むことで料理が焦げ付きにくくなるという特性も持っています。
鉄器の表面には細かな凹凸があり、そこに油と空気が入り込むことで、焦げ付きを防ぐ役目を果たしています。そして使い込むことによりさらに油なじみがよくなり、どんどん焦げ付きにくくなっていくのです。
鉄分の補給が簡単に
※お湯を沸かしたての鉄瓶は大変熱くなっておりますので、やけどをしないようにミトンや手拭いで手を保護しながら本体を触ってください。
女性は様々な要因から貧血になりやすいですが、南部鉄瓶で沸かしたお湯を飲むことで簡単に鉄分補給ができます。
南部鉄器から出る鉄分の80%以上が、人の体に吸収されやすい二価鉄(ヘム鉄)なのです。
食品でこの二価鉄を摂取しようとすると、主にレバーやお肉、魚介類からになるのですが、これらが苦手な方もいらっしゃると思います。
日々飲む白湯やお茶を南部鉄器で沸かしたものに変えるだけで、苦手な食品やサプリメントからでなくても、自然に摂取できるようになるのは助かりますね。
また、近年では鉄分補給だけでなく、整腸作用やデトックス効果が期待できると注目されているんです!
ぜひ積極的に取り入れていきたいですね。
お手入れはさっと簡単
南部鉄器のお手入れには洗剤は不要です。
スキレットなどはせっかく時間をかけてなじんだ油が落ちて、焦げ付きの原因にもなってしまいます。
鉄瓶は、熱いうちであればその熱で自然に乾燥させます。
また、お茶に含まれるタンニンにはさび止め効果があり、お茶を沸かすこと自体が鉄瓶のお手入れに良い効果があります。
細かいお手入れ方法は製品ごとに異なりますので、付属の説明書を確認したり、製造元にご確認いただけると安心です。
そのほか、経年による味わいも楽しめます。
丈夫なので長く使用できる分、色落ちしたり、サビが出てきたりと、人と一緒に歳をとっていく様子に愛着が沸きますね。
南部鉄器を作っている職人さんたち
最後に縁日で取り扱っている南部鉄器を製造している職人さん達をご紹介いたします。
OITOMI(及富)
1848年、嘉永元年創業。当代7代目。
伊達家のお抱え釜師である及川富之進が工房を構え、以来「及富」として、170年以上の間、鉄瓶・急須の製造業を営まれています。
1970年には現在の上皇、上皇后陛下のご視察をたまわりました。
近年では史上初の鉄瓶内部の装飾、日本のポップカルチャーとのコラボなど常識にとらわれず、伝統と革新をモットーに意欲的に制作に取り組まれています。
OITOMI|南部鉄器 鉄瓶スワローポット(en・nichiオリジナル取手掴み付き)
ゆるり(佐秋鋳造所)
『ゆるり』は岩手県で手作りの鉄瓶製作を手掛ける『佐秋鋳造所』が立ち上げたオリジナルブランドです。
佐秋鋳造所のある岩手県奥州市では、鋳型を作るための上質な砂と粘土が採れる地域で、農耕具のクワや鞍、鍋や鉄釜など生活の道具を900年以上作り続けてきました。
佐秋鋳造所は量産が主流となった鉄器産業の中で、900年前から変わらぬ製法にこだわり本物を追求し続けている鋳造所です。
ゆるり|鉄瓶屋が作るスキレット(en・nichiオリジナル取手掴み付き)
南部鉄器は職人さん達が丹生こめて丁寧に作り上げています。
入荷頻度や入荷数はどうしても少なくなってしまいますが、一級品であることに間違いはありません。
ぜひこの機会に、皆さんも南部鉄器のある生活を始めてみませんか?
ストア紹介
縁日
大正7年(1918年)創業、岩手県一関市の染物屋・京屋染物店(en・nichi)が運営するセレクトショップ「縁日」。
東北のものづくりを中心に、丁寧に作られ、丁寧に使いたくなる暮らしの道具をセレクトし、...もっと見る