谷川俊太郎さんの幻の絵本を、川島小鳥さんの写真で再構成!写真絵本『うつくしい!』
なぜにんげんは、なにかをうつくしいと おもうんだろう?
詩人・谷川俊太郎さんと写真家・川島小鳥さんがおくる、〈美しさ〉を考える写真絵本です。
「うつくしいもの、それはなにも とくべつなものじゃない。」
1983年刊行の幻の写真絵本『うつくしい!』(文・谷川俊太郎、写真・塚原琢哉、日本ブリタニカ)が、構成を一新して待望の復刊。
中学1年生の美術教科書にも掲載されている谷川俊太郎さんの名文に、コロナ禍の日常を中心に切りとった川島小鳥さんのみずみずしい写真を構成。
この世界に存在するさまざまな〈美しさ〉をくみあげ、あざやかに照らしだしてくれる一冊です。
1931 年東京生まれ。詩人。
読売文学賞、萩原朔太郎賞、毎日芸術賞、鮎川信夫賞など受賞多数。主な詩集に『二十億光年の孤独』『ことばあそびうた』『世間知ラズ』『虚空へ』、絵本に『もこ もこもこ』『かないくん』『へいわとせんそう』、翻訳に『スイミー』『にじいろのさかな』『ピーナッツ全集』など多数。2024 年、92 歳で逝去。
1980年東京生まれ。写真家。
早稲田大学第一文学部仏文科卒業。主な作品集に『BABY BABY』(2007)、『未来ちゃん』(2011)、『明星』(2014)、谷川俊太郎との共著『おやすみ神たち』(2014)、『 おはようもしもしあいしてる』(2020)、『(世界)²』(2021)、『s(e)oul mate』(2024)、最新写真集『サランラン 사란란 (Sa-lanlan)』(2025)。第42 回講談社出版文化賞写真賞、第40 回木村伊兵衛写真賞を受賞。
本作のもととなった、写真絵本『うつくしい!』(谷川俊太郎・文、塚原琢哉・写真/日本ブリタニカ)は、「ブリタニカ絵本館ピコモス」という全25巻セットシリーズの最終巻として、1983年に刊行されました。
このシリーズの監修を小松左京さんとともに手がけたのが、詩人・谷川俊太郎さんです。
谷川さんは当時の解説書で、シリーズのねらいについて次のように語っています。
〈この「絵本館」は、単なる知識や情報の羅列に終わらせたくない。ものを知るってことには、本来感動があるはずですよね。カタログにしろ、物語にしろ、こどもたちの前に、今まで気づかなかった世界の見方を示して、驚かせたり喜ばせたりしたい。それが生きる力に結びつくんだから。〉
〈自分と自分をとりまく世界を総合的にとらえる視点というのは、結局、生きがいとか、美しいものを感じる心ということになるんじゃないかって気がするんですね。このシリーズを企画した時にも、そういう非常に分化された情報ないし知識の世界から落っこちているようなものの隙間を埋めていくと同時に、総合された知識とその用い方とか感じ方、つまり世界像の全体的な把握ってものを、幼い頃からやっていかなければいけない、という気持があったんですよね。〉
絵本というメディアの可能性を信じてとりくんだ、壮大なシリーズでした。
そのなかでも、谷川さんがいちばん一生懸命に制作したという一冊が、この『うつくしい!』でしたが、訪問販売向けのシリーズとしてつくられたため、長らく入手困難となっていました。
今回、あたらしく復刊された『うつくしい!』は、日本ブリタニカ版のために書かれた谷川俊太郎さんの文章はそのままに、『おやすみ神たち』(ナナロク社)での共作をはじめとして、谷川さんとも親交の深かった写真家・川島小鳥さんのみずみずしい写真によって、全体の構成を一新したものです。
わたしたちの〈うつくしさ〉の捉え方は、この43年のあいだに変わってきました。
それでも、谷川さんの言葉は、いまもおなじ明るさで〈うつくしさ〉の本質を照らしだし、わたしたちの目をひらかせてくれます。さらには、さまざまな視点に立ち、言葉を疑い、考えつづける先に、新しい発見が待っているという希望を感じさせてくれます。
お子さまでしたら、小学校中学年さんごろからお楽しみいただけるかと思います。
待望の復刊を、ぜひご家族皆さまでお手にとってご覧ください。
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